樹木マップ

由木地区樹木マップ

由木地区では、大栗川岸辺に縄文時 代の竪穴式住居跡、鑓水に平安時代の瓦・須恵器造りの南多摩窯跡群が発見されるなど、古くから人々が暮らしを営んでいました。 永林寺にある由木城跡には、平安時代末に由木氏、続く室町時 代に武蔵国守護代の大石氏が住んだと言われ、ほかにも 数百年の歴史を持つ寺社等が各所に残っていて、巨樹が御神木として大切にされています。緑豊かな農村だった由木村時代には、標高 200m ほどの多摩丘陵と、中ほどを西から東へ村を横切って蛇行する大栗川、丘陵の湧水を大栗川へとつなぐ多くの谷戸がありました。丘陵山頂に松などの針葉樹、中腹にはコナラ・クヌギなどの広葉樹薪炭林、大栗川の両側には田んぼが広がり、湧水を利用した谷戸田が丘陵から大栗川まで続く里山風景が見られました。由木村は昭和 39 年(1964 年)に八王子市へ編入、多摩ニュータウン計画 が策定されました。大栗川・大田川は護岸整備されて、その両側を野猿街道と多摩ニュータウン通りが並走し、丘陵は住宅地に、 谷戸は道路に変貌しました。それでも、大栗川南側の多摩ニュータ ウンには公園や緑地が計画整備され、川の北側にはところどころに里山風景とともに多摩丘陵特有の植物群が残されて、緑多い地域となっています。樹木は由木の歴史と豊かな自然を私たちに伝えてくれる貴重な財産です。

八王子市 由木地区 の樹木マップ(2017年6月改訂2版)を配布しています。地図の上をクリックすると拡大して表示できます。細かな部分は+をクリックしてご覧ください。

マップの裏面には山を削り谷を埋めた多摩ニュータウン開発の前夜にあたる昭和32年(1957年)の古い由木地区の地図が背景に使われています。大栗川は水田の中を蛇行して流れ、桑畑も多く、多くの谷戸のすがたが密につまり入り組む等高線からうかがいしれます。由木地区の当時の人口はおよそ6,000人で現在の人口(11万人)の1/20でした。

この樹木マップは 多摩丘陵の自然を守る会NPOフュージョン長池の協力のもとに作成されています。また 八王子市全域の巨樹・名木については次のサイト「八王子市の巨樹・名木https://sites.google.com/view/hachioji-treesがあります。

 2023年改訂版

旧 2019年改訂版

旧版

 八王子市 由木地区 の樹木マップ(2016年2月改訂)のファイルを下に示します。

下の図をクリックするとPDFファイルをダウンロードできます。ダウンロードしてから専用のアプリケーションで開くほうが 鮮明に表示できることがあります。

  English (Tree Map of Yugi Community)

 由木地区の 明治から平成にかけての変遷 地図のページはこちら

明治15年から平成までに作成された地図と昔の航空写真を表示するページです。

明治から平成の地図何枚かと航空写真をそれぞれのレーヤーとしてまとめた地図のPDFファイルを作成しています。ファイルサイズは160MBです。こちらからダウンロードすることができます。

由木地区の巨樹

下のパネルや写真をクリックすると拡大して表示できるウィンドウが開きます。

巨樹の樹高、幹周について最新測定データに更新しました。(2018.9)

由木地区の巨樹(パネル)(クリックすると拡大表示されます。)

①オオツクバネガシ(ブナ科)2015.4

(巨樹 市指定天然記念物) 

高さ 12m  幹周 604cm   南大沢 八幡神社   南大沢1-262

明治13年の火災で枯死したと思われたが、再び芽をつけて「不死身のアカガシ」といわれた。その後、オオツクバネガシと判明した。

②イチョウ(裸子植物)2015.4

(巨樹 市指定天然記念物) 

高さ 22m 幹周 579cm   大塚神明社 鹿島112-1

かつては神明社の御神木。多摩ニュータウン造成の際に神明社が移転したため伐採されそうになったが、市の文化財として残された。

樹齢は約500年と推定される。幹から下がる気根が見える。

③イチョウ(裸子植物)2015.4

(巨樹)

高さ 18m  幹周 476cm   熊野神社 東中野497 

樹齢約140年

④スダジイ(ブナ科)2015.4

(巨樹)

高さ 15m  幹周 433cm   日枝神社   越野750

⑤スダジイ(ブナ科)2015.4

(巨樹)

高さ 17m  2本株立 幹周 計408cm   永林寺 西

実はアク抜きなしで食用になる。

⑥イチョウ(裸子植物)2015.4

(巨樹)

高さ 20m  幹周 359cm   鑓水諏訪神社   鑓水1078-1

⑦スダジイ(ブナ科)2015.4

(巨樹)

高さ 22m 幹周 341cm

日枝神社の裏手尾根伝いに150m お稲荷さま   越野

⑧モミ(マツ科)(巨樹) 高さ 20m  幹周 337cm

ソメイヨシノ(バラ科)

(巨樹)高さ 20m 幹周 337cm

府中CC 多摩市中沢1-41-1

⑨タイワンウスバキリ(ゴマノハグサ科)(巨樹)

高さ 24m  幹周 346cm  

   鑓水板木の杜緑地   鑓水2-113-1

花 2015.4

⑩サルスベリ(ミソハギ科)(巨樹 市指定天然記念物)

高さ 7m 3本株立 幹周 計419cm  松木大石宗虎屋敷   松木1491

16世紀の大石宗虎の居館跡と伝えらる。

(個人のお宅の敷地内にありますので、見学の際はご迷惑にならないようお願いいたします。)

⑪スダジイ(ブナ科)

右写真(市指定天然記念物)参考:高さ  約10m 幹周 300cm

下柚木御嶽神社   下柚木148

御嶽神社の社殿に向かって左手の斜面に生えている。大雪で先が折れてしまった。境内には大きい木が数本ある。

⑫タマノホシザクラ(バラ科)

2004年に由木地区で発見された新種 

小山内裏公園 町田市小山ケ丘4-4

富士見台公園 下柚木905-3

長池公園 別所2-58 ほか 

⑬コブシ(モクレン科)2015.3

堀之内こぶし緑地 堀之内6-571-2

⑬ホオノキ(モクレン科)2015.4

堀之内こぶし緑地 堀之内6-571-2

  恐竜の時代に初めて現れた「花をつける植物」の仲間。 ホオノキは、原初の花の姿を残している。

⑭イヌザクラ(バラ科)2015.4

平山城址公園 堀之内

⑮メタセコイア(ヒノキ科)2015.4

いせまいり公園 松が谷116

和名アケボノスギ「生きている化石」と言われる。

⑯左写真  長池源流の湿地に群落をつくるハンノキ林(カバノキ科)2015.4

右写真  長池の水辺

長池公園 別所2-58

⑰カゴノキ( クスノキ科)2015.4

連生寺公園 別所1-28-1


⑱エノキ(クスノキ科)2015.4

松木えのき公園 松木22

⑲アキグミ(グミ科)2015.4

溜池公園 南大沢3-1

⑳セイヨウボダイジュ(シナノキ科)2015.4

鑓水公園 鑓水2-66


(21)シダレヤナギ(ヤナギ科)2015.4

上柚木郷戸公園 上柚木2-6

(かみゆぎごうとこうえん)


(22)スダジイ(ブナ科)

大塚山公園

公園内にはオオツクバネガシもある


(23)ニッケイ(クスノキ科)2015.4

東京薬科大学薬用植物園 堀之内1432-1


(24)ツガ(マツ科)2015.4

寺沢里山公園となり 

(25)カヤ(イチイ科)

ツバキ(ツバキ科)2015.4

保井寺 


(26)クスノキ(クスノキ科)2015.4

乳母ヶ谷公園 松が谷168-1

(27)オオシマザクラ(バラ科)2015.4

中山会館 南


(28)エノキ(クスノキ科)2015.12

絹の道資料館まえ

   絹の道一里塚のエノキと伝えられる

参考資料