ゆっくり・のんびり
だって かたつむりだもん!
夏まつりでのことです。
雨模様のホールに黄色い声がこだましておりました。子供たちや、付き添いのおじいちゃん・おばちゃんで大盛況です。そうです!かたつむり人形劇団の公演の始まりです。
30年になろうとする歴史を持ち、今も活発に活動を続けているかたつむり人形劇団、その活動の一端をご紹介しましょう。
すべてはかたつむり文庫から
1998年に閉庫したかたつむり文庫は、地域の子供たちに、人形劇を見ていただくことで、より物語への興味を持ってもらう事と、本の世界の楽しさを通じて情操教育を行なう事を目的として、1979年8月に発足しました。地域に密着したその活動は、広く知られておりました。
その活動のうち人形劇の公演に特化して、メンバー7人が活動を継続して行なっております。
それぞれのメンバーは、仕事を持ちながら、主婦業を行ないながら、使命に燃えて活動を続けているわけであります。
毎週金曜日、自治会館で、人形劇の創作・準備・練習と時間に追われながら,充実した時をすごしております。
公演のメインは、なんと言っても夏まつりです。
たくさんのかわいい観衆を前にし、額に汗をしながらの公演は、私たちの腕を発揮する場でもありますが、公演を終えた後の心地良い疲労感と達成感に浸りながら、至福の時を過ごすことが出来ます。
近頃は、メンバーも高齢化?のため、継続に対する不安もなくはないのですが、それでも、子供たちの喜ぶ顔を見ると、勇気付けられて、「やっぱりもう少しがんばろう!」と、それぞれが口に出すわけではないのですが、暗黙のうちに前へ前へと進んでおります。
「ゆっくり のんびり ひたむきに 細く長く 続けられれば。だって かたつむりなんですからね!」
7人のメンバーは、ボランティア精神で、何事にも協力し合い、話し合い、とても良い仲間です。
たくさんの手作り人形とかけがえのない仲間、それが、私たちの宝物です。
かたつむり人形劇団 佐藤 京子