地球温暖化の是非

お話 細谷 修(開導寺住職) 2023年3月30日

東京三組リレー法話 2023年3月担当 開導寺教会 テーマ『地球温暖化の是非』

この度、リレー法話二回目の担当になりました開導寺教会と申します。宜しくお願いいたします。

此処20年ぐらい前から、地球温暖化のことが騒がれています。二酸化炭素の増加により異常気象とか、地球温暖化で南極や北極とかの氷がとけて、海面上昇とかが起こり南太平洋のサンゴ礁で出来たツバルとか、低地や地面がマイナスのところだの水没してしまう危機になっているということです。

私は、地球温暖化ということは悪いことではないと思っていました。寒帯が亜寒帯になることや、温帯が亜熱帯になることにも通じるので、それはそれで少しは良いことだと思っていました。そして温帯地方にある東京などでは冬になると脳卒中や心臓病で亡くなる方が多いので、東京が亜熱帯の沖縄ぐらいの冬の気候になれば、病気で死亡する方も少なくなると思っていたのでした。

でもその考えは間違っていたようです。何故かというと、温帯性の植物、特に桜やカイドウという花の開花や豆類の開花に影響が出るそうであります。どういうことかと言いますと、植物にとっては辛い冬の気候を通さないと開花しないそうであります。

これは私たちの信心を得る時にも通じるのかと思います。辛く苦しい時を通さないと本当の信心は獲得することがないように思います。植物にとって今の厳しい冬の気候を通さないと芽が出ず、開花しない状況なのです。人間にとっても辛い、悲しい状況を通さないと信心が起こらないのだと思います。それは今までの状況が間違っていた、誤りだったとことに気が付くことだと思います。

 私は、50歳ぐらいまで釣りが好きでした。あのググって来る当りの感触が好きでした。しかし、仕事柄、どうかなあとも思っていました。自分の快楽・快感の為、生きものを殺すということに疑問を持ち始めていました。でも釣った魚は逃がせば殺生にならないと思い、魚籠に入れました。でも魚籠の網に魚が首を突っ込み弱ってしまうのです。そしてその釣りの為、川虫を餌にしていました。餌の川虫も当然のように殺していたのです。「生き物、器は違うが同じいのち生きる物、大切にしなければ・・・」という感覚が欠如していたのです。それで、快楽だけを求めるだけの魚釣りは止めました。

 これも一応、真宗の教えを聞いていた結果かと思います。

 「浅ましい、恥ずかしい、申し訳ない、ご免なさい、ありがとう」と思えることが、念仏と同じ真宗の南無阿弥陀仏ではないかと思います。

 だから、辛い状況、浅ましい状況も無駄ではなかったということです。

 どうも御視聴ありがとうございます。以上で三月担当の開導寺教会のお話を終わりたいと思います。