旧 大和小学校・大地の水族館周辺および空き店舗(北海道北見市留辺蘂町)
みどりの森(北海道置戸町)
2018年9月
寄生凹多面体
コンセプト
廃校の時間のうちに立って、2012の旧作『巣』の多面体の類を、この白い壁を寄主に寄生させたいと思った。
素材 紙
2014年制作
FAR EAST CONTEMPORARY ART2014
極東コンテンポラリーアートを開催して 林 弘堯
2014年8月10日(日)~9月14日(日)まで、北見市留辺蘂町旧大和小学校及び大地の水族館周辺と温根湯温泉街空き店舗、それに置戸緑の森の4ヶ所を会場に開催した。参加作家は、道内外から63名と今までの道内現代美術展としては 最大級の展覧会となった。参加作家のみならず鑑賞者も地元の方々は勿論、道内外から沢山の方々が集まった。緑の森には、数人しか行けなかったが、黒曜石の深い森の会場は、原始の佇まいが見てとれた。
このような大規模な企画が出来るまでには、それまでの準備と、その企画を支えた方々の並々ならぬ労苦も忘れてはならない。
その結果として、1年後の集録(図録)が発行された。この集録は、道内外の美術館及び図書館に寄贈してあるが、より多くの方々に知って頂きたく、集録の文章のみ、ここに掲載するものです。
【以下 FAR EASTコンテンポラリーアート 2014図録より】
FAR EASTコンテンポラリーアート2014 極東コンテンポラリー
・留辺町旧大和小学校・山の水族館周辺及び空き店舗・置戸町みどりの森
北見市における、大規模な現代美術展は1985年に札幌、旭川、帯広、北見の4都市で開催した同時多発的展覧会=CIRCULATION‘85を開催したことから始まります。その後も、現代美術家と交流しながら10回にわたり北見現代美術展を開催してきました。 直近では昨年、一昨年の2回にわたり、 置戸町旧秋田小学校周辺において「OKETO コンテンポラリーアート」を開催しました。
今回、オホーツク圏を代表する現代美術展として、大雪からオホーツク海までを含む北見市において、規模をさらに拡大し、 温根湯山の水族館周辺及び空き店舗、 旧大和小学校、置戸みどりの森の広域化した大規模な美術展を企画したものです。
参加作家は、OKETOコンテンポラリーの約3倍となる、63名が出品、参加しました。
会場となった旧大和小学校出身の鳥取大学教授石谷孝二氏(国画会会員)をはじめ、京都、東京、神奈川の道外勢をはじめ道内全域からの参加者が揃いました。 それぞれの展示場所を2回にわたり現地視察して、広い展示スペースを、如何に使うかと、作家はイメージを 膨らませていました。
鑑賞者もまた、これらの発想を楽しみ、 多くの人が驚きの目を持って来場していました。
オープニングは石谷孝二講演会とマリンバ演奏会に始まり、企画されたシタール演奏会、コンテンポラリーダンスとミュージックなど、質の高い作品が並びました。
また、ワークショップも地域の親子が参加できる楽しいものでした。
このような大規模な企画が出来た背景には、地域の方々の積極的な協力、或は参加が無ければ成立しませんでした。
ここで改めて、協賛して頂いた実行委員の皆さまに厚くお礼申し上げます。特に、大和地域を考える会、 温根湯活性化委員会を中心とした方々には、頭の下がる思いです。また、小学校管理の留辺蘂教育事務所の方々には特別なご配慮を頂きました。
FAR EASTコンテンポラリーアート2014 実行委員長 林 弘堯
林 弘堯 2015年「ひょうげん23号」