Profile

田口聡志 (たぐちさとし)

同志社大学大学院商学研究科後期博士課程教授、同志社大学企業・技術・国際競争力研究センター所長、博士(商学、慶應義塾大学)、公認会計士。田口聡志公認会計士事務所所長。

慶應義塾大学商学部助手(有期)、新日本監査法人(現:EY新日本有限責任監査法人)、多摩大学経営情報学部助教授などを経て現職。日本経済会計学会理事のほか、同志社大学免許資格課程センター所長、同志社大学グローバル教育センター所長等を歴任。

東証プライム市場上場企業の社外取締役や、コンサルティング会社の社外役員監査法人のパートナーも務める。


[研究領域]  実験会計学(管理会計、財務会計、監査論など手広く興味を持つ)、実験社会科学、行動経済学

[関心のあるテーマ] 情報開示と企業行動、デジタル・トラスト、フューチャー・ガバナンス

***

人間の心理や行動と、世の中の「仕組み」とがどのように相互作用し、どのような帰結がもたらされるか、ひいては、企業内外の「仕組み」をどのように設計すれば、持続可能な経済がデザインできるかということについて、ゲーム理論と経済実験を用いてアプローチしている。もともとの学部時代のゼミは、企業の経営管理を中心とする管理会計領域にあり、公認会計士試験を受けていたこともあり、大学院では、財務会計や監査論領域を中心に研究を進めた。その後、キャリアの初期は、管理会計・財務会計・監査論問わず広く「会計」の仕組みに関心を持って研究を進めてきた。

そして近年は、会計だけにとらわれず、世の中の経済や組織の「仕組み」をより広く研究対象として、領域を超えた様々な領域の研究者とのコラボレーションを図っている。特に、パンデミック下における新しいテクノロジーの進展がビジネスや企業組織にもたらす影響に興味を持ち、情報開示やガバナンス、経営管理のあり方、ひいてはそこにおける信頼や社会規範のあり方に注目して研究を進めている。


[現在関心のある研究テーマ]

①デジタル・トラストとデジタル不正に係る実験研究、②財務・非財務情報を巡る情報開示と企業行動、③持続可能な社会を目指すフューチャー・ガバナンス、④人のベイズ更新に係るバイアスを踏まえたinformation design、⑤企業会計の原初形態や社会規範、会計責任に関する理論的・実験的研究


[著書]

『教養の会計学: ゲーム理論と実験でデザインする』ミネルヴァ書房(日本経済会計学会2021年度教育賞受賞)、『実験制度会計論:未来の会計をデザインする』中央経済社(第58回日経・経済図書文化賞、第44回日本公認会計士協会学術賞、日本ディスクロージャー研究学会2017年度学会賞(著書の部)受賞)、『心理会計学』(監訳)中央経済社、『デリバティブ会計の論理』税務経理協会など多数.

[researchmap] 

  Satoshi Taguchi

[所属学会] 

 American Accounting Association (AAA)、European Accounting Association (EAA)、Canadian Academic Accounting Association(CAAA), Economic Science Association (ESA)、日本会計研究学会、日本経済学会、人工知能学会、行動経済学会、日本オペレーションズ・リサーチ学会、日本経済会計研究学会、日本監査研究学会、日本管理会計研究学会、日本簿記学会