Behavioral Accounting

行動会計学(学部、秋学期)のページです。

概要

この授業の目的は,会計を巡る様々な「人間」の意思決定と行動に焦点を当てて,会計の意義と役割をもう一度見つめ直すことである。会計情報は多くの利害関係者によって需要されているが,現実世界では,「無色透明」で「中立的」な会計情報が生産され供給されるわけではなく,経営者というある特定の効用関数を有するプレイヤーから供給される。このため,情報が,ルールの枠内で歪められ,また時として,需要者の利害に反する形で発信されるおそれもある。本講義では,このような人間の意思決定にまつわる「意図」に注目し,主に,心理実験や経済実験という手法を用いて分析を進めていく。なお,このような手法を用いた会計分析は,「行動会計学」や「実験会計学」と呼ばれ,実はいま大きく注目を浴びている領域となっている。そこで本講義では,そのような最先端の会計研究についても随時織り込みながら,分析を進めていく。

なお,本講義では,会計基準の中身の解説等は一切行わないが,そのような基礎知識や個別基準はすでに理解しているということを前提に講義を進めていく。よってこれらの知識がない者は,他の会計系科目を合わせて履修することを強く推奨する。

到達目標

会計情報を巡る人間行動や意図,その心理について,自分の頭で分析することが出来るようになること。