ロービジョンケア(low vision care)とは
視覚に障害がある人が、残っている(もしくは生まれ持っている)目の機能を最大限利用して、できるだけ快適な生活を送れるように支援することをロービジョンケアといいます。何か薬を投与したり、手術をして目の機能を回復させるということではありません。
そして、小児と成人とでは意味が若干異なります。
小児の場合は、ハビリテーションhabilitationで能力を獲得すること。
成人の場合はリハビリテーションrehabilitationで能力低下やその状態の改善を意味しています。
日本ロービジョン学会 ホームページを参照してみると、
「ロービジョンケアとは、視覚に障害があるため生活に何らかの支障を来している人に対する医療的、教育的、職業的、社会的、福祉的、心理的等すべての支援の総称である。発達・成長期にある小児に必要なハビリテーションあるいは主に成人の中途障害に対応するリハビリテーションを目的とする。
よりよく見る工夫(例:視覚補助具、照明)、視覚以外の感覚の活用(例:音声機器、触読機器)、情報入手手段の確保(例:ラジオ、パソコン)、その他の生活改善(例:点字図書館、生活訓練施設)、進路の決定(例:特別支援学校、職業訓練施設)、福祉制度の利用(例:身体障害者手帳、障害年金)、視覚障害者同士の情報交換(例:関連団体、患者交流会)等ができるよう情報提供し、諸種の助言、指導あるいは訓練を行う。」
と書かれています。
そのため、ロービジョンケアを行うためには、医療機関だけでなく、教育や福祉などの連携が必要です。
静岡県では、静岡視覚障害者福祉推進協議会 (静視協)がその役目を担っています。