SASANQUA:雪国でのサザンカの防寒対策
SASANQUA:雪国でのサザンカの防寒対策
下の画像は私のサザンカの雪囲い(ゆきがこい)の様子です。雪の画像2枚で画面右側に雪がへばりついているのが分かると思いますが、これだけ西風(右側)が強いということです。私の庭はサザンカを育てるのに非常に環境が悪いです。
雪囲いは晩秋寒いので11月中旬から12月初旬くらいまで少しづつ何回も天気の合間をぬってやります。雪の画像がありますが、この倍くらい積もる時もよくあります。
今は不織布を巻いていますが、前は畑で使うビニールマルチにポンチで無数の穴をあけたものも使っていました。穴をあけるのが面倒なので不織布になったわけです。光合成のことも考えるとあまりぐるぐる巻いて暗くもできません。
大体ですが、あまり二重にならないよう巻いています。寒冷紗か、不織布か、穴あきマルチか、または別の方法か悩むところではあります。その地域の最低気温や風の強さにもよるし、考え方にもよるし、私は簡単なので不織布を使ったにすぎません。
不織布は取っておけば3、4年くらい使えます。しかしこれでも毎年少しは枝先から枯れます。寒い冬の時はいっぱい枯れる時もあるし、枯れない年もあります。でも、やらないよりマシかなあと思ってやっています。枯れは頂上の枝先のほうがひどいです。
下の方はあまり枯れません。毎年春に枝が伸びても冬に頂上が枯れてくるので、なかなか大きくなりません。まあ、庭木は手入れのことを考えるとそんなに大きくなくていいです。私は大きくなったものは頂上の枝先を詰めているくらいです。
雪国でサザンカを育てるのであれば、防寒はした方がいいと思います。それでも手の先が届くくらいの高さまでだと思います。私の家の岐阜県から購入したピンクの早咲きサザンカくらいの大きさで限界です。このサザンカの根元の直径は6cmです。高さは手の先が少し届かないくらいなので、2mちょいくらいでしょうか。
サザンカを放任して育てれば大きくなって花が満開になり見栄えがするのは分かっているのですが、消毒したり虫を手でとったり、冬の枝折れ対策をするので、やはり色々考えると、大きくならないように上や横幅を詰めたり、透かし剪定をしています。最近は「チャトゲコナジラミの幼虫」に悩まされています。お茶の葉につく虫ですが、何かから最近侵入してきてサザンカに付きました。葉っぱが黄ばんで巻いてきたり、分泌物により、すす病の被害にあっています。それ用の薬剤も2種類試しましたがあまり効かない感じで、結局手で取った方が早かったりします。
話は変わって、「サザンカの好きな環境」のページにでてくる、道路沿いにある大きくなったサザンカ(別タブで開く)は小さな花壇に植えられていて、根っこはアスファルトの下に潜り込んでいると想像しています。15年ほど前に、住んでいる所の辺り一帯で生き残ったサザンカを調査した時、こういう花壇に植えられた場所は数か所あったので、根っこを寒さから守ることも防寒対策になると思い、私は畑で作っている大根の葉っぱを冬前に根元に少し敷いています。水分も通さなければならないので、隙間を開けながらです。↓下の写真のサザンカ、クレオパトラみたいな感じです。
耐寒性ツバキの限界温度なるものを詳しく調べている方が書いたネット記事を10年くらい前に見たのですが、多くの植物は地上部より根の方が耐寒温度が弱いと記憶しています。
下の方のキンモクセイの話の中でもふれますが、サザンカは大きくなると耐寒性が増すような気がします。
小さな街の辺り一帯で生き残った20本くらいの大きなサザンカも、紐でしばったり竹を立てかけたり、枝折れ防止をしているのはありますが、不織布を巻いているのはありません。多分、環境になれてくるのか、又は幹が太くなると新葉展開に使うエネルギーや養分を、根や幹にたっぷり取り込んでおけるからかも知れません。
品種:サザンカ緋の袴。2024.12.2日。満開を過ぎ、散り始めたのでそろそろ雪囲い始めました。PPコード又はTNラインコード5ミリ厚で縛ります。
品種:サザンカ緋の袴。2024.12.2日。不織布を50×180cmくらいに切って、四隅にひもをつけます。それを2,3枚使って巻き付けました。木が暗くならないよう、大体ですが二重にしないように巻きます。
品種:サザンカ緋の袴。2024.12.24日。平年どおり雪が積もりました。30cmくらいでしょうか。2月末まで冬はまだまだ長く続きます。積もった雪は木が暗くならないよう棒で払っておきます。
品種不明、サザンカ桃花一重。2024.11.16日。2015年4月に接ぎ木したもの。8分咲。雪が降ると右の写真になります。
サザンカ桃花一重の接ぎ木。2024.12.24日。左の写真が雪でこうなります。西風が強いので右側に雪がへばりついています。積もった雪は木が暗くならないよう竹の棒で払っておきます。
岐阜県から早咲きサザンカとして流通していたものを購入。2024.12.10日。このページのトップ画像のように3日前に雪が降ってきたので、そろそろあきらめて雪囲いをしました。木が大きくなったので帽子をかぶせて終わりです。
岐阜県から購入のピンクの早咲きサザンカ。2024.12.24日。早咲きといっても朝倉のように早く咲きません。10月下旬からポツポツ咲き始めます。左の写真が雪でこうなります。積もった雪は棒で払っておきます。
春に接ぎ木をするのに、ホームセンターに立寒の台木を買いに行ったら、みたことがない大きな花のクレオパトラという品種が安売りしていたので、衝動で買ってしまいました。1500円。2024.12.10日。
サザンカ、クレオパトラという名前にふさわしく大きくて目立つ花です。
とりあえず畑に仮に埋めています。花の画像。
サザンカ桃花一重の挿し木。2015年6月に挿し木したもの。2024.12.24日。
雪がたまる場所は板と園芸用の棒も使います。この画像の雪はまだ序の口です。積もる年はこの倍くらい積もります。積もった雪は棒で払っておきます。
ピンクの早咲きサザンカ。2015.2.1日。
ちょうど10年前の昔の写真です。この頃は畑で使うビニールマルチにポンチで無数に穴をあけて巻いていました。雪が多くて埋まっています。
積雪地域で樹木を育てるうえでの防寒対策ですが、こちらでは防寒という言葉をあまり使いません。雪囲い(ゆきがこい)といいます。目的は雪の重みで枝が折れないように、板や竹や縄を使って木を囲うことです。単純に縄や紐で縛るだけから、要塞のように板で囲う人もいます。
山形市近辺では雪が少ないのでほとんどしませんが、少し離れた私の住んでいる所になるとやる人が多くなります。もう少し雪が深い方に行くと、もう見栄えのする立派な雪囲いばかりで芸術のようです。近隣で見栄えを競っているかのようです。
サザンカに防寒対策したものを外すタイミングは、少し暖かくなってからの方がいいです。私が住んでいる山形は3月中はまだ寒く、0度くらいの寒風が吹きます。4月10日位に雪がちらちら降ることもあります。私は毎年4月の上旬に不織布を外します。
こちらは、だいたい4月20日前後には桜が咲き始めるのですが、逆算するとその半月くらい前ということになります。3月に入れば雪はほとんど消えているので、3月中旬までにはその他の雪囲いは外しますが、サザンカの不織布はそのままです。
周りは春めいていて、サザンカだけ不織布を巻きっぱなしで見栄えがすごく悪いのですが我慢です。何故かというと、着ているものを早く外してしまい、0度くらいの寒風にさらされて一週間くらいたつと、緑だった葉っぱがだんだん茶色に変わってくるからです。
葉っぱが落ちる時期は2月~4月下旬頃までです。冬の間頑張って木にくっついていた葉っぱを、ここで落としたくはないのです。葉っぱ一枚一枚が大事です。
下の写真の我が家のキンモクセイは、約30年前に植えたものですが、最初から毎年極寒期を過ぎた2月、3月頃にかけて葉っぱの8割くらいが落葉していました。20年間くらいずっとです。周りにある大きなキンモクセイで落葉しているのは見かけません。
なぜ私のキンモクセイだけ落葉するのか不思議です。キンモクセイは常緑樹で南の方の樹木だし、こちらの冬があまりに寒いので仕方ないのかなあと思っていました。でも5月になれば葉っぱが展開するので心配していません。
樹木はいずれ大きくなると耐寒性が増すという話もなにかで見た記憶があり、いつになったら耐寒性が増すのかとずっと思っていました。でも約10年くらい前から春先に葉を落とすことがなくなりました。やっと周りの環境になれてくれたと思っています。
3日くらい前から日本列島寒波が来ていて、北陸や四国、九州でも雪が降ったと大騒ぎになっています。新潟や北海道は大変みたいです。
2025.2.9日現在、山形市からそう遠くない私が住んでいる所の積雪はだいたい60cmくらいでしょうか、50cmくらいまでは平年並みで平気なのですが、50cmを超えてくると少し大変になります。
つい最近までほとんど雪がなくて、このまま2月末まで雪が積もらないといいなあと思っていましたが、そうはいかなくて冬の悪あがきです。私の庭に地植えしているサザンカの雪囲いの様子を下に2枚アップしました。
庭に植えているピンクの早咲きサザンカ。2025.2.9日。
右がサザンカ緋の袴で、左が桃花一重のサザンカ。2025.2.9日。
積もった雪は木が暗くならないよう棒で払っておきます。
雪囲いを外したサザンカの画像5枚です。次のリンクしてある文字列をクリックしてもらうと、大きい画像が見られます。ページが重たくなるのでサムネイル画像なしになります。
「サザンカ緋の袴、4月5日」「ピンクの早咲きサザンカ、4月5日」「桃花一重の接ぎ木サザンカ、4月5日」「桃花一重の挿し木サザンカ、4月5日」「サザンカクレオパトラ、4月5日」
全部同じ気象条件で、不織布を1枚巻いているだけです。西風を受けるのもそんなには変わらないと思います。その条件下でそれぞれに点数をつけると、緋の袴は50点です。葉っぱが半分くらい落ちましたし、特に枝先の方の落葉がひどいです。ピンクの早咲きサザンカは85点です。落葉はそんなにひどくありませんが、頂上の方が少し枯れている枝が見えます。でもこれは例年どおりで、まあまあでしょう。問題ありません。
桃花一重の接ぎ木と挿し木、それにクレオパトラは100点です。ほぼ落葉がありません。大きい画像を見てもらうと分かりますが、頂上の葉っぱが落ちていません。例年の落葉は頂上の方がひどいです、下の方はあまり落葉しません。
今年の1月2月の極寒期の最低気温はマイナス8度だったと思います。天気予報で5日ほど見た記憶があります。マイナス10度にはなりませんでした。そんな中で分かったのは、緋の袴の耐寒性があまりないことです。10年前に同じ年に買ったもう一本の緋の袴は10年たっても1.2mしかありません。毎年枯れるので背が伸びないのです。「もう1本の緋の袴の画像4月4日」
追記2025年6月。
緋の袴は耐寒性がないことが分かったので、2025年春に株ごと処分しました。「サザンカの耐寒性」のページにもこのことは書きました。
サザンカを植えている庭にはとにかく色々なものが植えてあります。過去にはいっぱい木を植えていましたが、今は木をだいぶ処分して少なくなりました。その代わり、切り花になる花や山野草がいっぱいあります。上段はアゲハ蝶の食草にと買ったミカン科で落葉高木のハマセンダンと、エキナセア・バージンです。このエキナセアは花びらが垂れません。下段はバタフライガーデン用にアゲハ蝶が好きな蜜源で、アガスターシェ・ブラックアダーと、ブッドレアの薄紫花です。