研究業績

英文査読付き論文

3. Matsumoto, Y., K. Kurosawa, S. Arakawa, (2024), Chondrule destruction via dust collisions in shock waves, The       Astrophysical Journal, 966, 162. DOI 10.3847/1538-4357/ad3ba7


コンドリュールは地上で発見されるコンドライト隕石の体積の多くの部分を占める太陽系の最初期に形成された球粒です. コンドリュールがどのように形成されたのか?は物質科学と太陽系形成理論の両方の未解決重要問題です. 私たちは「衝撃波加熱モデル」と呼ばれている有力とされているコンドリュール形成機構において, コンドリュールになりきれなかった破片(塵)がコンドリュールを破壊してしまう可能性があることを指摘し, その条件を定量的に求めました. 


2. Kimura, Y., T. Kato, S. Anada, R. Yoshida, K. Yamamoto, T. Tanigaki, T. Akashi, H. Kasai, K. Kurosawa,
    T. Nakamura, T. Noguchi, M. Sato, T. Matsumoto, T. Morita, M. Kikuiri, K. Amano, E. Kagawa, T. Yada,
    M. Nishimura, A. Nakato, A. Miyazaki, K. Yogata, M. Abe, T. Okada, T. Usui, M. Yoshikawa, T. Saiki, S. Tanaka,
    F. Terui, S. Nakazawa, H. Yurimoto, R. Okazaki, H. Yabuta, H. Naraoka, K. Sakamoto, S. Watanabe, Y. Tsuda,
    S. Tachibana, (2024), Nonmagnetic framboid and associated iron nanoparticles with a space-weathered
    feature from asteroid Ryugu, Nature Communications, 15, 3493. https://doi.org/10.1038/s41467-024-47798-0


小惑星リュウグウから持ち帰られた試料の表面を電子線ホログラフィーで調べました. その結果, 宇宙塵の高速度衝突によって形成されたと見られる, 非磁性の木苺状の組織とそれを取り囲む鉄ナノ粒子が見出されました. 鉄ナノ粒子は天然の磁気記録媒体であるため, 初期太陽系内の磁場情報を記録しているかもしれません. 今後の研究の進展にもご期待ください! 



玄武岩は火星の地殻を構成している岩です. 制御した人工磁場中で玄武岩を用いた高速度衝突実験を実施し, 標的内部に生じた圧力, 温度と残留磁化強度の関係を調べた研究です. 実験で得た残留磁化獲得効率をもとに, かつて磁場を持っていた火星を想定した数値衝突計算を実施し, 衝撃残留磁化が衝突クレータ周辺に広範に残される可能性を示しました. 


その他,主著論文1報, 共著論文1報を投稿中.

邦文査読付き論文

国際学会での研究発表(要旨あり)

国際学会での研究発表(要旨なし)

国内での研究発表

4. 黒澤耕介, 佐藤雅彦, 大野遼, 富岡尚敬, 新原隆史, 長谷川直, 粉体標的の衝突点近傍物質の無飛散回収, 宇宙科学に関わる室内実験シンポジウム, 2024220 (ZOOMによるオンライン口頭発表)


3. 黒澤耕介, 髙田智史, 改良Z modelを用いたDART衝突後のDidymos, Dimorphos表面の堆積厚み分布推定, Hera-JP online meeting, 2024111 (ZOOMによるオンライン口頭発表)

 

2. 松本侑士, 黒澤耕介, 荒川創太, 衝撃波後面でのダスト衝突によるコンドリュールの破壊, 19会衝突研究会, 神戸大学 六甲台第2キャンパス, 兵庫県神戸市, 20231031 (口頭発表).

 

1. 黒澤耕介, 髙田智史, 改良Z modelを用いたDART衝突後のDimorphos表面の堆積厚の見積もり, 19会衝突研究会, 神戸大学 六甲台第2キャンパス, 兵庫県神戸市, 20231030 (口頭発表).

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