超ワイドギャップ半導体 研究室
筑波大学 数理物質系 奥村宏典
筑波大学 数理物質系 奥村宏典
現在、多くの機器に使われている半導体はシリコン(Si)です。半導体材料にはSi以外にもいろんな種類があり、私たちが主に扱っているのは、バンドギャップエネルギーの大きい半導体(ワイドギャップ半導体)です。
ワイドギャップ半導体は、高い電圧をかけても壊れにくく、高い温度でも動作するという特長があり、未来の電気自動車をもっと長く走らせることができるようになります。既に電化製品の省エネ・小型化にも貢献しており、スマートフォンの電源が年々小さくなっています。
Siではできない新たな機能も出すことができます。例えば、窒化ガリウム(GaN)は、青色LED、ブルーレイ用の青色レーザーダイオードや5G通信用の高周波パワーデバイスに使われています。GaN以外にも、炭化珪素(SiC)、酸化ガリウム(Ga2O3)、ダイヤモンド(C)などがあり、それぞれ特長が違います。
ご興味のある方は、是非、下記イベントにご参加下さい。随時、面談も受け付けていますので、奥村までご連絡ください。
高校生:大学説明会(研究室紹介pdf)、サマー/スプリング体験実験(Ga2O3結晶成長, SiCダイオードの作製)
いつでもご連絡ください。年度ごとに財政状況が変わるので、ご都合に合わせて個別に対応させて頂きます。博士後期課程学生は、有給で雇用させて頂きます。ポスドクは、裁量労働制で、給与は学振PD相当かそれ以上で雇用させて頂きます。実験補助や秘書業務は、週3勤務や10-15時勤務など、フレキシブルに対応させて頂きます。手続きに2~3か月かかるので、早めにご連絡ください。
私たちは、安定した地上はもちろんのこと、厳しい環境の地中や宇宙、取り付けの難しい生体内も含めて、真にあらゆるモノが繋がる社会の実現を目指しています。みなさん、一緒に新しい世界を作りませんか?
下記のように、固体物理学、量子力学、結晶学、電子工学、光物性工学、電気回路を駆使して、マテリアルから物理、工学応用まで幅広い分野に携わります。新しい物理現象の発見・解明がある研究分野です。
分子線エピタキシ法や化学気相成長法を用いた結晶成長
X線光電子分光法やフォトルミネッセンスを用いた物性評価
デバイスの作製とその電気的・光学的特性評価
主に窒化物(GaN・AlN)と酸化物(Ga2O3・Al2O3)半導体を利用しており、特にAlNやAl2O3では世界初の成果が多数出ています:例1、例2。実験は、つくばエリアにある世界最先端の装置を最大限活用しています。本研究室で利用する装置を知りたい方は、各ウェブサイト(筑波大、産総研、NIMS)をご参照ください。また、つくばエリアの地の利を活かして、産総研、NIMS、KEKの研究者と積極的に協同研究を行っており、JAXAや農研の研究者に助言を頂いています。これまで、JSPS、NEDO、TIAおよび財団(村田、サムコ、旭硝子、住友電工、カシオ、東電)や企業(ローム、DOWA、東京エレクトロン)からの資金援助を得て、研究を遂行してきました。
研究テーマは、上記の研究成果に関連する中から皆さんの興味に合わせて決めています。時間の拘束はなく、定期的なディスカッションを通じて研究を進めています。卒業後、皆さんが自力で世界を舞台に活躍できるような研究・教育環境を目指しており、海外の大学や企業、研究所とも積極的に共同して研究を行っています。熱意と自主性のある方、大歓迎です!!
※学外の方も大歓迎です(研究室紹介pdf)。奥村まで連絡して頂き、8月か1月に大学院入試を受けてください。大学院生の人数制限はありません。同じ研究室に何人でも配属可能です。留学生は、安全保障貿易管理の手続きがあるため、早めに連絡ください。
※博士後期課程の進学者には、生活費支給支援の制度(月17万円以上)があります。