結晶成長

目的

現在、半導体と絶縁体の境界は明確化されていません。本プロジェクトでは、最大のバンドギャップエネルギー(Eg)を持つ半導体の結晶成長を行い、その光・電気的特性を評価しています。具体的には、分子線エピタキシ(MBE)装置と有機金属気相成長(MOCVD)装置の両方を用いて、α-Al2O3やβ-Ga2O3をベースとした(AlGa)2O3の結晶成長を行っています。最大のEgを持つ 半導体材料を見出すことは、半導体デバイス動作が可能な厳環境 (高電圧・高温・高放射線 )の限界を知ることに繋がります 。

研究計画

次世代パワーデバイス材料として実用化が進んでいるSiCや窒化ガリウム(GaN)のバルク結晶は、高温高圧下で作製するため非常に高価格です。一方、酸化アルミニウム(Al2O3)は溶液成長可能で、青色LED用基板としても使われており、既に大面積かつ低価格化が進んでいます。本研究では、低価格パワーデバイスの開発を目指して、α-Al2O3をベースとした結晶成長を行っています。私たちは、2022年に世界で初めてAl2O3単結晶(サファイア)に室温でmA台の電流(166 Ωcm)を流すことに成功しています

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企業の参加者を募集しています!年2回ある推進委員会の聴講案内(WEB参加も可、登録不要)をしています。新規Al2O3材料やデバイスおよび、結晶成長・プロセス装置の共同開発も可能です。ご興味のある方は、奥村までご連絡ください。

成果・予算