実際に留学に行ったら、毎日どんな生活を送ることになるんだろう?”
じょこ”は、具体的な様子が知りたくなりました。
じょこ:
実際留学生活ってどんな感じなんですか?
まゆみ先生:
私の場合は、日本語の授業を担当する先生としての役割と、授業を受ける学生としての立場があったので、ちょっとみなさんのイメージする留学生活と違うかもしれませんが。9時から授業が始まるんですけど、1コマ50分なんです。それが朝9時から夕方まで続いていく感じ。基本的に言語クラスは月~木までの毎日あるんですよ。だから身にはつきますよね。ただ、そのクラスを3つぐらい担当してたので授業準備と、実際の授業をするのに結構時間を取られましたね。朝から昼過ぎぐらいまでは授業をしつつ、その合間に自分が受ける授業も入っていてという感じでした。
じょこ:
教える側もしてるから忙しいですね。
まゆみ先生:
そうですねえ。3時4時ぐらいからは、生徒として課題を必死にやり、先生として小テストを作り、採点をして、明日の授業準備に追われているとだいたい6時ぐらいになるんですよ。そこから帰って買い物に行ってご飯を作り、残りの仕事をして、テレビをみたりだらだらしたりして寝るというのが大体のパターンでした。
さき:
毎日全力ダッシュみたいな感じ?
まゆみ先生:
そう、生徒としてやるべき課題がびっくりするぐらい多くて。たとえばある授業では、月水金の各1コマずつで合計150分あるんですけど、毎回課題が出るんですよ。しかもその課題の内容がハードで。月曜の授業で出る課題が、水曜までに論文を3本読んでおきなさい、水曜には、金曜までにこの小説を読んでおきなさいとか。ネイティブはいけるんでしょうけど、ノンネイティブにはほんとに地獄のような課題なので。もうずーっとそれと格闘して1週間終わる、という感じ。
じょこ:
大変そう…
まゆみ先生:
金曜は語学の授業がなかったので、先生としての仕事がなくて、そこで一息ついて週末に入るという感じでしたね。金曜のお昼に、生徒として受ける授業が終わるとぱあーっと気分が晴れるようでした(笑)。日本と違うなあと思ったのは、放課後の使い方と土日の使い方ですね。放課後は、とにかく次の日の授業の予習や課題やとにかく勉強をしっかりやる。土曜日も勉強の日で、誰かの家に集まったその週の課題をやったり、次の週の予習をやったりするんです。そして日曜日はぱっと遊ぶ!ものすごくメリハリがついているんです。
友達が「大事なのはタイムマネジメント!」って口癖のように言っていました。
さき:
メリハリかあ
まゆみ先生:
そう、今週土曜は誰の家で勉強する?って毎週話すのがお決まりでした。友達と集まったら勉強しなさそうと思われそうですけど、本気で勉強するんですよ。ほんとに黙々とやって。わからなかったら訊いて、助け合って。そうやって一日勉強して、日曜日は映画とか買い出しとか結構ゆったりして。そんなスケジュールでしたよ。
じょこ:
そういうの聞くと、留学先の大学の授業についていけるか不安になる。
なな:
私も時間の余裕は全然なかったです。宿題にも、授業の準備にも時間がかかったし。留学していきなり専門の授業ばかり、というのは大変そうだったので、私は、留学期間の前半は語学の習得をメインにして授業をとって、後半は専門の授業を多めに取るようにしました。
じょこ:
ひとりでできるかなあ。
なな:
私は、留学先でできた友だちに助けてもらいましたよ。別の大学に留学した友だちは、授業ではなかなか友だちができなかったけど、日本語学部や日本語学科の学生が積極的に話しかけてくれたって言ってました。現地の学生と語学交換(language exchange)をしていた人もいますね。
じょこ:
友達大事なんですね。
なな:
現地はスラングが多くて、日本で学習した語学力では通用しないこともあるけど、会話をすることで語学力があがるって実感しました。
私が留学したところでは、まゆみ先生のところと違って授業時間が長くて、1コマが2~3時間だったんです。途中でブレイクは入るんですけど。あと、課題の出し方にもちがいがあって、日本では「○字以内にまとめなさい」って言われるけど、留学先では長く記述することが求められて、びっくりしました。
まゆみ先生:
ななさんは授業はどのくらい受講したんですか?
なな:
ひとつの学期につき3つか4つですね。語学系の授業を2つ、専門の授業を2つにしました。
さき:
留学生もサークルに入ることはできるんですか?
なな:
知り合いの留学生で入ってる人、いましたよ。でも、その人は英語ネイティブだったので、参考にならないかも。私はサークルには入らなかったけど、ホームステイしたりして、楽しかったです!
じょこ:
留学先では寮に入ったんですか? 1人部屋ですか? ホームステイですか?
まゆみ先生:
私は教員用の住宅に一人暮らし。だから自炊してましたね。
さき:
私はホームステイ。
なな:
私は1人部屋でした。アパートみたいな感じで、寮では想像していたより周りの人と仲良くなる機会がなかったです。私の友だちが留学したところでは、1人部屋かルームシェアか選べたらしくて、1人部屋だと家賃が高くなるけど、やっぱり1人部屋がいいって選んだと言ってました。シャワー、トイレ、キッチンが共用だったらしいんですが、共用のスペースがある方が、思い出に残る経験が多くて、友だちもできやすいんじゃないか、って話してました。
じょこ:
そっか、完全にアパートみたいだと、友だちになるチャンスがないですね。共用スペース、楽しそう!
なな:
留学決定の通知が遅くなって、寮がもう空いてなくて入れなかった人もいるみたいです。その場合は、自分で住むところを探して、交渉しないといけないのが大変だったみたい。寮に空きができたら、留学の後半だけでも入れるみたいですけど。
じょこ:
ななちゃんは自炊してた?それとも食堂?
なな:
私は基本的には自炊してました。外で食べるとお金がかかるし。でも、大学の食堂は安いから、よく使ってました。変わった料理もあっておいしかったです!