令和5年6月定例会 答弁要旨

老人クラブ活動への支援について 】  


質問>能美市全体では、老人クラブの会員数や単位老人クラブ数はどのように推移しているか。また、その現状をどのように分析し、どのようなサポート、支援を行っているのか。


答弁>加入状況は、令和5年4月1日時点において会員数は6,651人、単位クラブ数は113クラブであり、平成27年の7,271人、120クラブをピークに年々減少している。加入減少の背景には、年金受給年齢の引上げや定年引上げによる雇用期間の延長、人手不足による再雇用制度の充実など、ライフスタイルが多様化したことが考えられ、また、老人クラブという言葉のイメージから会員登録をためらったり、役員の担い手不足により老人クラブを休会せざるを得ない町会・町内会があることも聞いている。

 市は、老人クラブ活動に対して、能美市老人クラブ連合会補助金を交付し、健康増進、社会奉仕、レクリエーションによる会員相互の交流などの活動に関する経費を補助しております。今後も社会福祉協議会と連携を取り、老人クラブの活動を支援し、情報発信の強化などに取り組む。


中村発言

 老人クラブは、地域を支える担い手として、その役割が大きく期待されています。老人クラブの運営や会員の確保については、組織自体の問題と認識はしているが、行政としても積極的なサポートを行う必要があると考えます。


シルバー人材センターの活用について 】  


質問>シルバー人材センターの登録者数や就業率、業績などの現状と、市では新たな労働力を確保するためにもシルバー人材センターとどのように連携し、その機能を活用していく考えか。


答弁>能美市シルバー人材センターへ登録している会員数は、2022年度末時点で前年度より0.9%増の434人となっているが、65歳定年制が義務化された2015年度以降は伸び悩みの傾向がうかがわれる。また、受託事業と労働者派遣事業を合わせた実績は、受注・契約件数が前年度より7.1%増の2,412件、就業延べ人数は0.2%増の4万9,586人、就業率についても90.5%といずれも前年度を上回り、コロナ禍前の業績までほぼ回復している状況である。

 会員募集の情報発信を強化するとともに、労働力不足が課題となっている各種分野や企業への周知、地域課題を解決するための新たな事業展開など、シルバー人材センターと十分に連携を取り、地域の活性化と高齢者の生きがい創出につなげていきたい。


中村発言

 定年後に選ぶライフスタイルは人によって異なりますが、働こうとする高齢者に、やりがいのある仕事を紹介し、過去の職歴や経験、知識を生かした職種に派遣できるシルバー人材センターの存在は大変重要と考えます。

 働く意欲のある高齢者に、市は就業へのサポートをシルバー人材センターとともに行われることを期待しています。


高齢者DXの普及について 】  


質問>能美市では、国のデジタル田園都市国家構想交付金事業で、スマートインクルーシブシティ推進事業が採択され、様々な事業が展開されるが、高齢者がデジタル化から取り残されず、不安なくDX推進に足並みがそろえられるよう、市ではどのような方策を考えているのか。


答弁>全ての市民がデジタルを使えるまちづくりを進めるには、デジタルは自分の生活に必要ない、または使い方が分からないという人たちが、デジタルは便利との意識に変容するよう働きかけていくことが重要と捉えている。

 このため、デジタル化がスムーズに進展し、利用者が拡大するよう、対面によるアナログ手法を活用し、主に3つの視点で推進する。

 1つ目は、「広報・周知の充実」です。高齢者団体等へ出前講座等の機会を活用して理解の促進に努める。

 2つ目は、「デジタル機器の使い方」です。今年度新たに公式LINEをはじめとする本市独自のデジタルサービスの利活用を学ぶスマホ教室を開催する予定である。

 3つ目は、「困ったときに誰かに聞くことができるサポート体制づくり」です。今後、デジタルサービスの利用方法や相談などのサポートを行うデジタル推進委員を任命していく。


中村発言

 高齢者はデジタル化にちゅうちょすることも多いと聞きますし、またデジタル媒体では高齢者にしっかりと伝わりにくいとも聞きます。

 ぜひとも能美市は高齢者、障害をお持ちの方、全ての市民に対し、優しいデジタル化推進を期待するものです。


元気な高齢者の支援施策について 】  


質問>高齢者がいつまでも元気に暮らし、これまでの経験や能力を生かして活躍できる社会、世代間交流やボランティアなどによる社会貢献や生きがいが持てる社会、そのような地域社会づくりのためにどのような施策を推進すべきと考えているのか。


答弁>今年度は第9期いきいきプラチナプランの策定年度です。身近な地域の公民館をデジタル公民館として整備を進め、退職後、高齢者の居場所の提供や世代間交流が活発に行える拠点づくりについて計画に盛り込むこととしている。

 今後、高齢者の皆様が知識や経験、能力を生かし、生きがいをもって個々人の状況に合わせた活躍ができるよう、デジタル技術の活用も図り、プラチナのようにますます活躍してもらえる能美市を目指す。


中村発言

 今年度は第8期能美市高齢者福祉計画及び介護保険事業計画、いわゆるいきいきプラチナプランの最終年度であり、今後、推進してきた計画に対する成果の検証が行われ、新たな計画の策定に取り組まれていくことと思いますが、介護保険事業の充実はもちろんのことですが、今回質問しました高齢者の地域社会参画、就業、DX推進などについてもプランの中にしっかり盛り込んでいただきたいと思っています。