千里山文学第五十三号(2021/12)
千里山文学第五十三号(2021/12)
あらゆる社会問題が解決した世界に様々な “専門店” が乱立する様を描いた「ホチキスの替え芯専門店」、不完全なアンドロイドから瑞々しい感情が迸る「ハレ」、縹渺たる不安から抜け出さんと、力強く地面を蹴り進むスケーターを丁寧な筆致で綴る「夜のクルーズ」、少年に芽生える能力主義的差別意識を黒山羊に託した「ブラックレター・ヘッドライン」、もう消えてしまった恒星の残光を受け取るように、輝かしい高校時代を懐古する青年をリアルに描出した「エクリプス」など、2020-2021年に発行された部誌から、詩2篇を含む15作品を収録。