ミカヅキモのページ

ミカヅキモは、その美しい姿から、人気のある藻類の一つです。最近の遺伝子配列情報の蓄積により、陸上の植物に最も近縁な生き物であることもわかってきました。

そんなミカヅキモが、身近なところにいることをご存じでしょうか。神奈川工科大の近くの田んぼではミカヅキモを採集することができます。このページでは、私たちの身近なところにいるミカヅキモの紹介をしています。

ミカヅキモには様々な種類があります。研究室で育てているミカヅキモと、その増え方についても紹介します。

ミカヅキモの採集法

ミカヅキモは水のきれいな田んぼで採集することができます。水が淀んでいるところには少ないようです。稲の根元や、枯れ草が多少あるところで、表面が緑色に見えるところにいるようです。

稲の根元で土が緑色になっているところを探し、緑色の部分を吸い取ると、ミカヅキモや、いろいろな藻類がいます。

琉球大のミカヅキモ

村田が沖縄に出張したときに、琉球大構内で採取したミカヅキモです。(2023年10月29日)

崖の上から側溝に流れる湧き水にミカヅキモがいました。同じ水たまりにはオタマジャクシもいて、自然に恵まれたキャンパスを実感できました。

ナガミカヅキモ(Closterium acerosum)のように見えます。

厚木市七沢のミカヅキモ

研究室メンバーで、自然環境保全センターの池に行きました。昆虫観察のかたわら、ミカヅキモも採集できました。(2023年7月26日)


大学近郊のミカヅキモ

徒歩30分の田んぼに研究室で行ってきました。ミカヅキモ何種類かと、ボルボックスなどを見つけることができました。(2022年7月7日) 

※ 耕作者の許可

研究室のミカヅキモ

研究室では、オオミカヅキモ、ナガミカヅキモ、ヒメミカヅキモを培養しています。大きさや形が違います。

ナガミカヅキモ(拡大) 細胞内の構造がよく見えます。

オオミカヅキモ

ヒメミカヅキモ

ヒメミカヅキモの分裂

ミカヅキモは細胞分裂で増えます。卒研生のIくんが、写真を撮ってくれました。

まず、中央部に仕切りが入ります。このときには、細胞核は2つに分裂済みです。

やがて、仕切りのまわりが膨らみ、2つの娘ミカヅキモが分かれていきます。

細胞核が移動し、葉緑体もくびれています。

さらに膨らみ、娘ミカヅキモが分離しました。このあとで、さらに成長して、きれいな三日月型に戻ります。