コロキウム1
学校における遊びの思想史
企画者:古屋 恵太(東京学芸大学)
司会者:渡辺 哲男(立教大学)
報告者:古屋 恵太(東京学芸大学)
清家 颯(東京学芸大学)
指定討論者:西村 拓生(立命館大学)
学校における遊びの思想史
企画者:古屋 恵太(東京学芸大学)
司会者:渡辺 哲男(立教大学)
報告者:古屋 恵太(東京学芸大学)
清家 颯(東京学芸大学)
指定討論者:西村 拓生(立命館大学)
遊び一般ではなく、学校のなかに位置づけられた遊びを思想史的に考察するというのが本コロキウムの目的である。本コロキウムでは、この目的を達成するのに最適だと思われる二つの事例を取り上げる。一つは近代のもので、遊び(play)と仕事(work)の連続性を説いたジョン・デューイの中期思想である。報告者である古屋恵太(東京学芸大学)は、フレーベル及びアメリカのフレーベル派とデューイとの関係を再考し、遊びと仕事から成るoccupationを、当時の思想史的文脈のもとで「原初的作業」として読み直す。
もう一つは現代のもので、1977年告示の学習指導要領で小学校図画工作科に「造形的な遊び」という名称で登場して以来、今日にいたるまで様々な変遷、議論の蓄積を経てきた「造形遊び」である。報告者である清家颯(東京学芸大学)は、こうした変遷と蓄積が当時の美術教育の思想と実践を文脈とするとともに、1980年代に生じたニューアカデミズム、現代思想の流行、当時の社会構造改革をも思想史的文脈としていたことを論じる。そのことは、現在には現在の新たな文脈があり、「造形遊び」の相貌に変化が生じていることを示唆することにもなる。以上二つの報告に対して、指定討論者である西村拓生会員(立命館大学)からのコメントを受け、学校における遊び、ひいては教育について、今後の展望を参加者と議論したい。
※ 対面+オンライン同時双方向型