Day 8

Champex（シャンペ）からCol de la Forclaz（フォルクラ峠）までは、Fenetre d'Arpette（アルペットの窓）経由とBovine（ボヴィーヌ）経由の２つのコース選択肢がある。前者は展望が良いが長くて険しい峠道、後者は比較的なだらかで歩きやすいが展望はイマイチ。まだ残雪もあって危険という情報もあったが、思い切って前者のFenetre d'Arpette経由を選択。

朝イチは曇りがちだった空も徐々に晴れ渡り、行く手には雪が残る山々が広がって気分が高揚してくる。
この先しばらくゴツゴツした岩場が続く。

峠の少し下には100mほどの大きな雪渓が残っていた。チェーンスパイクを付けるまでもないが、トレッキングポールで体を支えながら一歩一歩慎重に登っていく。

最後の急登を登り終え、ようやくFenetre d'Arpette（アルペットの窓、2665m）に到着。今回の旅の最高到達地点である。峠は切り立っていて狭く、ヒマラヤのチョラ峠に似ている印象だった。

峠から見たChampex側とCol de la Forclaz側の眺め。

峠からCol de la Forclaz側に少し下ると、左手にAiguille du Tour（トゥール針峰）とGlacier dy Trient（トゥリアン氷河）が見えてくる。この絶景に心を奪われ、ランチを食べながら30分ほど見入ってしまった。今回の旅のトップ３に入る感動的な展望であった。

Aiguille du Tourに後ろ髪をひかれながら峠を下っていく。

Chalet du Glacier（グラシエ小屋）まで下りてくると、Col de la Forclaz（フォルクラ峠）までの残りのルートはほぼ平坦な道が続く。Col de la Forclazからハイキングする家族連れが大勢歩いていた。

Col de la Forclazのキャンプ場はレストランやホテルの裏側にあり、ホテルの受付でチェックインする。小ぢんまりしたキャンプ場で、シャワーはあるが男女１つずつしかなく洗濯機は無い。キャンピングカー用の電源でスマホを充電できたのはありがたかった。