5:30:ゾングラ発(4835m)
8:30:チョラパス着(5420m)
14:00:ゴーキョ着(4790m)
日の出前の5:30にゾングラを出発。外気温 -5℃。防寒対策としてダウンジャケットとトレッキングパンツの上にレインパンツを履く。川の流れも凍っている。
何もない荒野をしばらく進んだ後、ガレ場の上り坂が始まる。標高5000m近いのですぐに息が上がり、ゆっくりとしか進めない。
ガレ場を登り切るとチョラパス直下の雪渓が見えてきた。ようやく日が当たり始め体が温まってきたので、雪渓の手前でダウンジャケットを脱ぐ。雪渓の上は意外と暖かく、雪はシャリシャリしており、クランポンなしでも滑らずに歩くことができた。
雪渓を渡った後、最後のガレ場を登り切るとチョラパスの頂上に到達する。
左下の写真が今登ってきたゾングラ方面、右下の写真が峠を越えたゴーキョ方面。ゴーキョ方面の方が急斜面。
ヒマラヤの山々が連なる壮麗な風景に、我を忘れてしばらく見入ってしまう。
標高 5372m、気圧 526hPa
ゴーキョ側のルートはゾングラ側よりも急斜面だ。こちらから登ってくる人は息も絶え絶えという感じで辛そう。また、日が当たらないので気温が一気に0℃くらいまで下がり、風も吹いてきて凍えそうになる。
峠の急斜面を下りた後は、なだらかな下り坂をノンビリと進み、ドラグナグの村に到着。ロッジのテラスでしばし休憩。柔らかい日差しと雄大な風景に包まれて、凄く満ち足りた気分。
当初はここで宿泊する予定だったが、まだ 11時で疲れも少ないので、早めのランチを取ってゴーキョへと足を進めることにした。
20分ほどで巨大なゴズンバ氷河の端に到達。
氷河と言っても土砂が積もって氷は見えず、単なる瓦礫の山だ。所々に空いた窪地にわずかに氷が見えて、ようやく氷河であることを実感する。
氷河の上は土砂が積もったザレ場の上り下りが連続し、意外と疲れる。既定のルートというものはないので、ガイドがいないと迷いそうである。人通りが少なく、迷ってしまうと遭難の恐れもある。約2kmを1時間半ほどかけ、ようやく渡り切った。
氷河の端から30分ほどでゴーキョリに辿り着く。エメラルドグリーンの湖に面した風光明媚な村だ。
この日はツーリストが多かったらしく、1軒目に入ったロッジは満室で、2軒目に泊ることができた。ロッジが満室だったのは初めてである。
事前の計画時にはチョラパス超えは体力的に難しいかもと考えていたが、実際に登ってみるとそれほど困難なコースではなかった。日本の3000m級に登ったことがあれば全く問題なし。
7:30:ゴーキョ発(4790m)
9:30:ゴーキョリ着(5360m)
11:00:ゴーキョ着
朝7:30、ゴーキョリに向けて出発、気温 0℃。風もなく湖が綺麗。
途中、チョ・オユー が見えた。8201m、世界第6位。
2時間ほどでゴーキョリ頂上に到達。
頂上の気温は 8℃、風は弱く日差しも当たって暖かい。
頂上の標高は5,365m、気圧は525hPa。
エベレスト(8849m 1位)、ローツェ(8516m 4位)、マカルー(8463m 5位)が一望できる。
カラパタールから見るエベレストよりここからの方が全体が見渡せて壮観である。
眼下には巨大なゴズンバ氷河が拡がる。
カラパタールよりゴーキョリの方が感動的であった。チョラパス越えの苦労が報われた。日程に余裕があれば是非訪れてほしい。
1時間ほどでロッジに帰還。ヤクの糞のストーブで暖を取り、夕飯はお約束のモモ。ロッジ毎に形や味が異なり、食べていて飽きない。
連日の高地トレッキングで肺にダメージがたまったためか咳が出始め、口内炎もできたので、夕食後風邪薬とビタミン剤を飲んで寝た。