私は1年前にリタイアし悠々自適の生活なので時間だけはタップリとある。そこで、トレッキングは16日間、前後のカトマンズでも1~2日間の予備日を設定し、全行程 24日間というかなり余裕を持った日程を組んだ。航空便が安い日にちを選んだという側面もある。
トレッキングの行程は、エベレストBC/カラパタール往復だけではもったいないので、チョラパス越えとゴーキョ、さらにアマダブラムBCも加えてみた。チョラパス越えは体力的・技術的に厳しいのではと心配していたが、実際に登ってみるとそれ程の困難さはなく、日本でそれなりの登山経験があれば問題なく登れると感じた。とは言えトレッキングというより登山に近く、しかも5500mの峠越えだけに、天候次第では危険な状況もあり得るため十分な準備と情報収集が必要であることは言うまでもない。
カトマンズでの前後泊は、偶然にもダサイン祭とティハール祭という大きなお祭りと重なっていた。 ダサイン祭は日本の正月と似ていて家族が自宅などに集まってお祝いするイベントであり、多くの商店やレストランが閉店してしまう。そのため、事前に購入しようとしていた薬や防寒具などが買えなかったり、食事場所を求めてさまよったりと想定外の事態となってしまった。できればカトマンズ泊はダサイン祭を避けた方が無難である。ティハール祭の方は逆に街に人が押し寄せ、カオス状態となるので面白い体験ができる。
16日間のトレッキング期間中、雨や雪が降ったのは Day8のエベレストBCへのハイキング中に一瞬だけ雪がチラついた時だけである。それ以外は非常に天候に恵まれて、各所で絶景を堪能することができラッキーだった。その前の週は荒れ模様の天気で、ルクラへの航空便の多くがキャンセルになったそうである。
気温に関しては、カラパタールの頂上での -8℃が最低で、それ以外では -5℃を下回ることはなかった。ロッジの部屋は -2℃が最低で、備え付けの布団だけで過ごすことが多く、寝袋は2~3回しか使う機会がなかった。
あくまで想像だが、秋の遅い時期の方が好天率が高いのではないだろうか。ただし時期が遅くなるとその分気温が下がるので、トレッキング時期としては11月上旬がベストなタイミングではないかと思う。