駄モデラー

主に1/32スケールでWW1の航空機を作成しています。

Albatros D.II, Manfred von Richthofen

Albatros D.II はドイツ製の戦闘機です。英仏の新型戦闘機(Nieuopport 11,17, Airco DH.2)により、太刀打ちできなくなったフォッカー単葉機の後継の主力機として導入され、2丁の機関銃と優れた速度上昇性能により制空権を奪還しました。

作例は、ドイツの撃墜王「レッドバロン」ことマンフレッド・フォン・リヒトホーフェンが戦友と共に彼のアルバトロスD.IIの前で撮った写真のシーンを再現しました。 この写真はリヒトフォーヘンを写した写真の中でもベストだと個人的に気に入っています。これを撮影した頃は戦闘機乗りとしてキャリアをスタートしたばかりのころで、表情が非常に明るいのが印象的です。レッドバロンの異名の通り、機体を赤く塗っていたことで有名ですが、この飛行機に乗っていた当時はまだ赤い塗装はしていませんでした。

キットは、ローデンのAlbatroes D.I キットに、リヒトフォーヘンの師匠のベルケのフィギュアやエッチングパーツを追加して販売されたEncore Modelsのキットと、Model Cellarから発売されているリヒトフォーヘンのフィギュアです。Model Cellarのフィギュアのできは非常によく、他にも素晴らしいフィギュアが多く出ているのでお勧めです。

AMC (Airco) DH.2,  Lanoe Hawker

ラノー・ホーカーはWW1におけるイギリス最初の戦闘機エースで、最初の戦闘機部隊の指揮官も務めました。しかし、1916年11月23日、当時まだ無名だったマンフレッド・フォン・リヒトフォーヘンが操るアルバトロスD.IIとの激しい空中戦の末、戦死しました。

キットは Wingnut Wings です。非常に精工な作りなので正確に組み立てて塗装するだけでとても見栄えがします。DH2は張線が多いのでなかなか大変ですが、できてしまえば非常に満足感が高いです。今回は初めて翼の下面にラウンデルが透けて見える塗装を頑張ってみました。付属のラノー・ホーカーのフィギュアも良い出来です。頭を少し上に向ける感じで固定してみたら空を見上げてもの思う感じになったので気に入っています。

AMC DH.2 & Lanoe Hawker (Wingnut Wings 1/32)

Nieuport 17

Nieuport 17 はフランスで開発された戦闘機です。下翼が上翼よりも細くなっている一葉半(セスキプレーン)形式になっているのが大きな特徴です。非常に優れた航空機であったためフランスの他にイギリス軍やイタリア軍でも数多く使用されました。作例はイタリアのトップエース、フランチェスコ・バラッカの機体です。彼の個人マークである跳ね馬は実は後に高級スポーツカーメーカーのフェラーリのエンブレムに元になったものです。

キットは Copper State Models のものです。機体の内部構造までしっかり再現されており内部がみえるような作例でも十分見栄えがすると思います。パーツの精度はとてもよいのですが、パーツが繊細であるので塗膜の厚みにより干渉することがあるかもしれません。組み立ては慎重に進める必要があります。

Fokker E.IV,  Oswald Boelcke

オズワルド・ベルケは知名度が高くないですがドイツ航空戦術の父と呼ばれるほどの偉人です。レッドバロンの師匠でもあります。オズワルド・ベルケが乗ったFokker E.IVは試作機型で、元々は機関銃が3丁搭載されていたのですが、彼は1丁取り外していました。またエンジンカウリングの中央には特別なパーソナルエンブレムが刻印されていたようです。Fokker E.IVはパッと見は他のフォッカー単翼機と同じように見えますが、エンジンが強力で珍しい複列のものに変わっています。ただ重量の重い複列エンジンが回転することで生まれる反作用トルクのせいで操縦性は悪かったそうです。

キットはWingnut Wingsの素晴らしいキットです。しかも、このキットの説明書には明示的にはベルケの機体が作れるとは書いていないのですが、パーツをよく見るとベルケの機体を再現できるようにできているのでした。これに Model Cellarのフィギュアと組み合わせることでベルケがFokker E.IVの前で撮った写真を再現することができます。

使用キット


Le Rhone 9J Engine

Le Rhone 9J はWW1 の航空機に搭載されたロータリーエンジンです。上のNieuport 17に搭載されたエンジンでもあります。フランス製のエンジンですが、ドイツでもコピーされ Oberursel Ur.II として Fokker Dr.I などに使用されました。しかし、当時ドイツは機械工作技術で英仏に後れをとっておりドイツ製のエンジンは故障が多く、パイロットの中には自機のエンジンを鹵獲したフランス製のエンジンに交換して使用する例もあったそうです。

このキットはハセガワの古いキットですが、作りやすく完成すると見栄えがします。