うぃるそんさんの子たちをカードにしたTD-Wlsは「聖国と魔王」というタイトルを便宜上つけさせてもらいました。カードゲームあるある、無駄に仰々しい名前のパック好きなんだ。カードがそれぞれ聖国軍と魔王軍に分かれており、スキルも(私がほぼ勝手に妄想した)ストーリーをなぞるように作ってあります。
聖国Angel Hervsの勇者・ガレル。プラチナゴールドのアーマーが非常にかっこいいですが、同時に彼は能力としては平均的なものの、出会った人々の力を借りてパワーアップする、という勇者らしいスキルを与えました。敵に囲まれれば強く、味方の力でも強く、そうすることで魔王にも打ち勝つ力を持つことができます。最大1100……次に解説する《ヴァーツラフ》と合わせて、ちょうど魔王のフルパワーと同値になる設計です。アツい男だよ。
いかにも高貴で気品あるたたずまいの、金と赤の装備に身を包んだヴァーツラフは聖国Angel Hervsの国王。ガレルを魔王討伐に向かわせたのも彼かもしれません。そんな彼は魔王から王国を守るため、聖剣ゼス=ラを持っています。魔王軍を退けるため、国を離れるわけにはいかないのでしょう、パワーは抑え目ですが、彼の力はガレルをはじめとする「聖国Angel Hervs」の全てを守るもの。自身を含めて、パワーを200も底上げすることができるのです。これの強いところは、手札にいても、出撃してバトルする時にも発動するところ。《ガレル》は手札から飛び出す時、《ヴァーツラフ》がエリアにいれば、パワー900になるのです。
ヴァーツラフとともに聖国を守る女王、レオナリア。彼女は前線に立って戦う女王らしく、相手のスキルを打ち消してしまうという強力なもの。ただしその効果範囲は、戦士らしく(?)自身の直近、「隣接するエリア」にしか発揮されません。敵のスキルを無効化した上で、しっかりと攻撃しに行く、そんな強力なサポートカードです。序盤に遠慮なく出撃させられるレベル2として、相手のヘイトを買う役割も果たしてくれます。場に残り続けると厄介ですからね。ただし、出撃時のスキルはどうしようもないことが弱点です。
ここまで聖国側を紹介してきましたが、ここで魔王軍からクルーエンが登場。クルーエンは元々ガレルとライバル関係にある、聖国の民でしたが、わけあって離反、魔王軍に転身します。行方知れずとなったクルーエンが突然魔王軍の傘下として現れたら、聖国軍は動揺してしまう……それを表現するため、情報開示レベルを下げるスキルを持っています。また、離反したことを象徴するか、それとも最初からほのめかしていたかのように、クルーエンは元聖国軍にも関わらずドラグーン所属となっています。
聖国を守る天使にして、ガレルの幼馴染でヒロイン枠のミゲル。レイピアを盾を構えた姿が勇ましく、その実力は時にガレルをも圧倒します。パワーは900……《ヴァーツラフ》のスキルも合わせると1200まで到達します。それでも本気のガレルにはやっぱり敵わない(=フルパワー魔王にも勝てない)あたり、ヒロインらしさ(?)があります。
デッセンで初めて作った情報開示レベル0のカード、それが《妖精ドレジァ》でした。瓶の中におさめられたD-phoneという異彩を放つ彼女、確か何かコンテストで入賞だか受賞だかしてた気がする……うぃるそんさんは入賞・受賞が多いのでわからなくなるんだよ。《妖精ドレジァ》の特徴は、高いパワーに加えて、自身を犠牲にしてほかのDTAを守ることができる、という点にあります。これを使って、最初に出す3枚のカードに《ヴァーツラフ》と《妖精ドレジァ》を選ぶことで《ヴァーツラフ》の効果を長続きさせることも可能に。ちなみに、ドレジァは彼ら聖国と魔王軍のD-phoneたちが所属するゲーム会社の社長のD-phone……らしいです。
満を持して(?)登場した《魔王Satan》。情報開示レベルは3、パワーは900とそれだけで強く場持ちが良いですが、なんと出撃してバトルすれば1300にまで達する、圧倒的破壊性能の持ち主。《女王レオナリア》などでスキルを無効にして、《天使ミゲル》でようやく相打ちにできる……という強烈な戦闘性能。物語的には、最強の勇者ガレルを叩き潰す魔王、というイメージで調整を行いました。その結果、パワーだけ見れば最強のレベル3の座を維持しています。(2024/1/15現在)
魔王軍の軍師、リビアール。狡猾そうな見た目の通り、スキルを持っているにも関わらず、情報開示レベル2の最大火力である800打点を有します。これはリビアールのスキルが、自身を捨て札にする必要があるため。魔王を崇拝するリビアールは、自身を生贄に滅びた魔王を復活させるのです。しかし復活場所は空きエリア……出撃してバトルできない復活した魔王様のパワーは900しかありません(それでも高い)。やっぱり再生怪人は最盛期の能力を有してないものなんですね。
ここにきて少し肩書が変わりました。元魔王軍のラボード。彼は情報開示レベル1のDTAのスキルを無視します。例を出すなら、《クルーエン》によって情報開示レベルを下げられない、ということですね。これは(個人的に)「勇者ガレルとの戦いで改心した」表現です。ラボードは魔王軍を抜けますが、すなわち「魔王軍の刺客程度は退ける力がある」ということです。さて、そんな彼がその後、運命的な出会いをするのですが……その辺はうぃるそんさんに聞いてみてください。いや、時系列全然違うかもしれないけど。確か占い師と仲良くなるんだっけ?
元魔王軍のコロ丸は、ラボードの相棒です。ラボードのために命を尽くし、その判断に従います。ラボードが魔王を倒そうと尽力する勇者一行のために戦うのならば、コロ丸もそれに力を貸すことでしょう。そう、このコロ丸こそが、魔王に一矢報いる最強のカードなのです。《コロ丸》は、たとえ相手がどんなパワーやスキルを持っていようと、パワーが600以上なら無条件で差し違えることが可能です。もっとも、このスキルは相棒で飼い主で命の恩人である《ラボード》には効かないんですけど。
こちらはうぃるそんさんの別部隊をカードにしたデッキセット。Velhermina隊と日本歴史博物館という二つの部隊から、それぞれ5人のD-phoneたちが集まりました。聖国Angel Hervsと魔王軍のような明確なストーリーは与えませんでしたが、あちらが相互に影響しあう、ストーリー重視でパワー抑えめのカードなのに比べて、こちらは汎用性が高くなるように調整しました。
Velhermina隊のメンバーはCode:Aのように、コードで呼ばれています。Aはこのゲームにおけるバランスブレイカーというか、暴力的なまでに強くはないんだけど、汎用性の高さではどんなデッキにも刺さるようなものを目指してみました。これによってどんなデッキでも容易にパワーの底上げができるように……強すぎたかな……? スキルを発動した《魔王Satan》のパワーが1400まで上がってしまう。
Code:Bは、TD-BgBに入っている《ミレニアCKOスピアー》と同じスキルを有しています。手札から捨てることで、バトルしているDTAのパワーを300底上げできる強力な不意打ちカード(わかる人には「手札誘発」と言っておきます)。連携攻撃(手札から1枚捨て札にしてバトルしているDTAのパワーを100アップさせる)ルールがあるこのゲームにおいて、さらにそれを返すことのできる強力な一枚です。
Code:Cは、TD-PaT-09《モニー》と同じスキルを持っています。最大火力は高いものの、バトルして出撃すると大幅にパワーダウンする、というデメリット。ですが、裏を返せば、バトルしなければパワー1000で居座ることができる、ということ。最初に選択する3枚のうちの1枚としても非常に優秀なカードです。終盤においても、空きエリアに置けば1レベル分の確保となるため、接戦の際には分水嶺にもなるカードですね。
純粋パワーのCode:D。大きなハンマーによる強烈な一撃! と考えたら、こいつはこれしか浮かびませんでした。Cと同じスキルでもよかったんだけど、ハンマーが弱体化するなんて考えづらいですからね! ところでこれ、サメハンマーでは?
出撃してバトルする時に、捨て札を参照とするCode:E。カードが溜まっていれば溜まっているほど、つまり終盤になればなるほど、火力を高めていくカードです。5枚あれば900、6枚あれば1000……とどんどんパワーを上げていく上に、一度出てしまえば次のターンに下がったりすることもありません。除去・居座り性能の高さを生かすか、それとも中盤に相手の妨害札をどかすのに使うか……どちらにせよ、序盤には少し扱いづらいカードになりました。ちなみに、私の好きなカードの一つでもあります。
公式のカスタムコンテスト優勝DTAでもある碧凪(あおなぎ)。作る時に「情報開示レベル3は絶対こいつだ」って決めてました。相手の手札を1枚強制的に捨てさせるハンデス効果に加えて、捨てたカードを参照に場のカードを除去するという破格の能力。自分にも影響を及ぼす可能性もある諸刃の剣ですが、そのギャンブル性と相手のリソース管理を妨害するスキル内容で、毎回使うのが楽しい一枚です。大きくリードしている相手を突き落とす可能性も秘めた強力なDTAです。
元々は迅雷だったものの、日本歴史博物館での勤務の中で侍へのあこがれを強く持ち、侍となったD-phoneです。この強さを表現するにはバニラ(特殊能力なし)しかない、と思い、この形で採用しました。ところで日本歴史博物館って、アウトサイダー隊の蒼明の出身だとうぃるそんさんに伺いました。製作者が描き出す世界観のつながり、めちゃめちゃ好きなので助かる~。
背後に炎の武神を背負う弓の名手。武神の方は武神の方でいつかカード化したいなぁ、と思ったり。というのも、《統矢》は隣接エリアを一つ、強制的に空けておくスキルを持ちます。そこにはレベル1以上のDTA、つまりほとんどのカードを置くことができないようになってしまうのですが、レベル0は例外。ここに置くレベル0のカードを炎の武神にしたいな、と思っているのです。
《なずな》はデッセンの中でも特殊な、上級カードを蘇生させるカード。捨て札にされることで、空いているエリアに情報開示レベル2以上のDTAを置くことができるようになります。なずながいる、ということは、序盤に強力なレベル3を使っても回収が可能、ということなのです。このスキルは、彼女の中にもう一つ別なAIが入っている、という設定から膨らませたものです。本当を言えば、次に紹介する《神無》のスキルを《なずな》のものにしようと思ったのですが、レベル1では強すぎるので断念しました。
もしかしたら禁止カードにした方がいいんじゃないか、と思っているカードのうちの一つが《神無》です。スキル発動のタイミングがバトルする時、なので、攻撃するとき、されるとき両方に発動し、その両方で捨て札からカードを回収する能力を持っています。バトル以外の方法で捨て札にされたらどうしようもないのですが、それでも何かしらのカードを回収できるということは、連携攻撃ルールを発動させやすい、ということでもあります。ただし、回収するカードによっては弱体化することもあります。