渥美の床
渥美の床
403 Architecture
Category:建築作品
図の上段:✕野縁を切り刻み、類似した形を反復使用している
図の中段:○木片がタイル、フローリングに見立てられている
図の下段:○仕上げ材の構造を形作れている
「古材の断面は新材と同じという思考の転換。でも、切り刻んでピクセルにするのはズルなんです。」
この作品はブリコラージュではない。
作品の概要は、マンションの一室を改修したもので、既存の天井材である野縁(細長い木材)を細かく切り刻み、切った新しい仕上げの断面を上にして床材として並べたもの。資材はありあわせであるが、それを切り刻み「加工」している。さらにそれらを「ピクセル」として組み合わせているのでブリコラージュと評価できない。「過度な加工」と「ピクセル利用」の二重の違反である。
例えば、野縁を切らずに整列させ、野縁の独自の形状を生かしながら床のテクスチャを作ることができればブリコラージュ成功だったかもしれない。
しかし木片をタイルorフローリングに見立てていることや、新しいテクスチャの床の構造を作り出していることはブリコラージュの一側面として評価できる。