海外フィールドスクール表象文化コースを担当する国際文化学部教授の稲垣立男です。
国際文化学部の表象文化科目群では、美術や音楽、演劇やダンスなどのパフォーミングアーツ、映画などの映像作品やテキストによる小説や詩などの文学をその研究対象としていますが、海外フィールドスクール・表象文化コースについても同じテーマで実施されます。
海外フィールドスクール表象文化コースでは、生活や文化背景の違う人々との共同作業を通じて、多角的な見方、考え方による双方向の文化理解やコミュニケーションについて体験的に学びます。担当教員は稲垣立男です。研究者やアーティストによる講義やフィールドワークを通じて東南アジアの文化や人々の暮らし、現代アート、映像やパフォーミングアーツなどの芸術表現や文化政策への理解を深めることを目的とします。
東南アジア、フィリピンの環境問題や社会問題と美術や演劇、映画などの文化活動を関連させるワークショップを中心とする講座となっています。東南アジアの文化に関心のある皆様はぜひご参加ください。
フィリピンは私が初めて訪れた海外の国です。私が大学院を出たばかりの1992年のことでした。ネグロス島にあるバコロドという町から、銀座のある画廊に展覧会の招待状が郵便で届きました。その画廊主はその招待状を私に渡して「興味があるのならいってらっしゃい」と伝えました。当時はまだインターネットなどもなくて、バコロドまでどうやっていけばよいのかもわからず、そもそも海外渡航するようなお金もなかったので私にとって「大冒険」だったわけです。
バコロドになんとか辿り着きビサヤ地方の美術の祭典「VIVA EXCON 1992」に参加しました。
以来フィリピンを何度も訪ね、またフィリピンからアーティストを日本に迎えたりと研究・交流を重ねています。今回はそのような背景があり、私の若気の至りのようなことからフィリピンでの実習が可能となっていることをまず理解しておいてください。
海外フィールドスクールを通じて、フィリピンがそうしたフィールドになることを期待しています。
フィリピンの正式名称は「フィリピン共和国 (Republic of the Philippines)」。日本から飛行機で4〜5時間で行くことができます。首都はルソン島のマニラ(Manila)。マニラは東南アジアを代表するメガシティです。
美術館・博物館
歴史的地域
フィリピンでも長い歴史を持つ国立芸術総合センタースペインの植民地時代の建物が残る地域。大学美術館
フィリピン大学ディリマン校にある美術館デ・ラ・サール大学 (De La Salle University)にある現代美術館アテネオ・デ・マニラ大学にある現代美術ギャラリーアートスペースなど
オルタナティブスペースコース名称と担当教員
表象文化コース(担当教員 稲垣立男)
実施概要
2024年度の授業構成は、日本で受講するオンライン(オンデマンド)授業とフィリピン・マニラに渡航してのフィールドワークを組み合わせたものになります。この授業では、フィリピンの文化と芸術をテーマとして生活や文化背景の違う人々との共同作業を通じて、多角的な見方、考え方による双方向の文化理解やコミュニケーションについて体験的に学びます。今年度のテーマは「インターベンション・アート」です。マニラの街や文化施設を巡りながら、都市に介入するアートワークの方法を探ります。
派遣地域(渡航先)
フィリピン・マニラ(ルソン島)
実施時期
講義(オンデマンド) 2024年7月以降に順次公開
フィールドワーク(マニラ) 2024年8月4日(日)−8月8日(木)
(出発日:8月4日(日)東京―マニラ、 帰国日:8月8日(木)マニラー東京)
募集人数
5〜10名程度 10名を大きく超える場合には選別を行う。
※4名以下の場合には実施されないこともある。
配当年次
国際文化学部生 3~4年、他学部生 2年生以上
参加資格
2022年度、2023年度に続き、2024年度についてもSA・SJ(国際文化学部生)、法政大学が実施する異文化交流プログラム(国際文化学部生以外)への参加を条件としない。(SA/SJが2020・2021年度は全面中止、2022・2023年度は中止もしくは選択制での実施となるなど、異文化交流プログラムへの参加が困難であった在学生が一定数いるため。)
調査に必要な英語力を有すること
フィールドスクールのテーマや訪問先に興味を持ち、真摯かつ積極的にプログラムに取り組むと意思を有すること
事前に課す文献を読み、必要な議論や準備に参加すること
費用の支払いが所定の期日までに完了していること。
参加に関わる諸手続を所定の期日までに完了していること。
履修登録・成績・単位付与
事前・事後研修への積極的な参加を含めて全ての要件を満たすと、国際文化学部生は専攻科目、他学部生は他学部公開科目として「海外フィールドスクール」(秋学期2単位)の単位が付与される。秋学期の履修単位上限(キャップ)には含まれない。
成績はS ~ Eで評価される。
年度が異なれば、単位修得した以外のコースに参加することも可能
学生参加費(航空券・宿泊費・食費・現地交通費等)
※フィリピンへの渡航にかかるおおよその金額です。
・航空券費 50,000円〜100,000円(東京ーマニラ往復 )
・宿泊費 4泊5日 12,000円〜35,000円(一泊3,000円〜8,000円×4日)
・その他 20,000円〜50,000円(移動費、食費、お土産代など)
募集日程
(1)募集期間 2024年3月15日~2024年4月5日
(2)一次選抜実施(書類) 2024年4月8日・9日 ※10名を大幅に超過する場合
(3)一次選抜結果通知 2024年4月10日(水)
(4)二次選抜実施(面接) 2024年4月11日(木)
(5)二次選抜結果通知 2024年4月16日(火)
*事前説明会は、募集開始時期と同時に、本Googleサイト内で、オンデマンドで行う。(本ページ最上部参照)
事前学習/講義・7月〜8月上旬 (日本国内・オンデマンド)
事前学習
授業の概要/各講義やワークショップの詳細、注意事項、フィリピンの文化や芸術に関連した内容の講義や事前調査について
稲垣立男
講義1 フィリピンの文化と社会1
フィリピンの社会と政治の現在について(仮題)
澤田公伸(まにら新聞記者)
講義2 フィリピンの文化と社会2
フィリピンのインディペンデント映画に観るコスモロジー(仮題)
鈴木勉(国際交流基金マニラ日本文化センター所長)
講義3 フィリピンの文化と社会3
アーティストとしてフィリピンで活動すること(仮題)
山形敦子(アーティスト)
講義4 フィリピンの文化と社会4
都市に介入するアート(仮題)
平野真弓(フィリピン大学講師)
2. 現地での日程
※ロード・ナ・ディト、稲垣立男担当
8/4 (日)東京 ーマニラ
8/4 (日)午後
フィールドワーク1
マニラの文化施設の見学1/フィリピン文化センター
フィールドワーク2
マニラの文化施設の見学2/オルタナティブ・スペース
8/5 (月) 午前
フィールドワーク3
マニラの文化施設の見学3/国際交流基金・文化交流に関するインタビュー
8/5 (月)午後
フィールドワーク4
マニラの文化施設の見学4/コマーシャル・ギャラリー
8/6 (火)午前
インターベンション・アート1
イントラムロス地区での作品制作1
8/6 (火)午後
インターベンション・アート2
イントラムロス地区での作品制作2
8/7 (水)午前
インターベンション・アート3
フィリピン大学ディリマン校キャンパスでの作品制作1
8/7 (水)午後
インターベンション・アート4
フィリピン大学ディリマン校キャンパスでの作品制作2
8/8 (木)
マニラー東京
3. 事後学習・帰国後 (日本国内・オンデマンド)
成果の報告/作品・レポート課題について
稲垣立男
1.応募フォームについて
https://forms.gle/8LMMk2xVLSPs9nqh6
※フォーム入力に際して、「学生証」、「英語力を証明するスコアシート」の画像データをご用意ください。
※上記アンケートは法政大学公式Gmailのアカウント(G Suite)を持つ学生のみがアクセスできます。
<応募期限>
2024年4月5日(金)17:00まで
<誓約書の提出方法>
(郵送の場合)
期限 :2024年4月5日(金)必着
宛先 :〒102-8160
東京都千代田区富士見2-17-1
法政大学 学部事務課 国際文化学部担当
(窓口に提出する場合)
期限 :2024年4月5日(金)17:00
提出先:法政大学 学部事務課 国際文化学部担当(大内山校舎1階)
以上