「えっ、漢文学ゼミ・・・?ここ、国文学科なのですが?」
そう思われた方もいるかもしれません。
しかし、『日本書紀』が漢文で書かれていることからもわかるように、漢詩・漢文は日本人にとって必須の教養であり続けてきました。過去の日本人の精神的営みを理解するために、漢文を学ぶことは避けて通れません。もう少し肯定的な言葉で言い換えるならば、漢文をしっかり学ぶことで、和語の作品だけからはわからない、日本文化の別の側面が見えてくるのです。大学という最高学府で国文学を学びたい方の志を満足させるだけの宝物が、漢文学ゼミ室(本部棟521)にはギッシリ詰まっています。
本ゼミに関心がある方には、大雑把に分けると二つの類型に含まれる方が比較的多くを占めるかと思います。
(1)日本文化の根底にある漢文をしっかり学び、日本文化を多角的に分析したい
(2)漢文学や漢字、中国にまつわるトピックに関心があり、他大学でいう中国文学・中国思想・東洋史に分類されるようなことを専門的に扱いたい
もちろんどちらにも当てはまらないユニークな人材にも大いに期待しているところですが、このいずれの方に対しても本学国文学科漢文学ゼミはお応えできる準備があります。
ゼミの先輩には、大学院に進学してその後学界で活躍する研究者になった方も多数おられます(卒業生:中村先生)。
いかめしい漢字の羅列で引いちゃいそうになるけれど、実は一歩踏み入れてみればライト勢にもガチ勢にも住みよい漢文学ゼミ。いつでもお茶とお菓子を用意してお待ちしております。
担当教員:陳 佑真(ちん ゆうま)
専門分野:中国思想史
特に、四書五経などの儒家経典に対する宋代の蘇軾(東坡、1037~1101)らの注釈を研究しています。ほか、朱子学や陽明学、近世中国学術史、近代日本人の漢籍受容、蔵書の歴史、書論(書道理論)についても研究経験があります。教育・研究指導については中国語・漢詩文・東洋史・近代日中外交史・現代の中国文化なども過去に経験しております(教育・研究の詳細はResearch map参照)。
多彩な分野を専門とされる学内の他の先生方とも連携して研究指導を行いますので、私の専門分野にかかわらず、「こんなことちょっと興味あるんだけど」と気軽にご相談ください。