条件不利地域のウェルビーイングの地域実践:
起業・還流・食・スローな暮らしから考える
鈴木 鉄忠 研究員(国際学部 国際地域学科)
近江 加奈子 研究員(国際学部 国際地域学科)
岡本 郁子 研究員(国際学部 国際地域学科)
条件不利地域のウェルビーイングの地域実践:
起業・還流・食・スローな暮らしから考える
鈴木 鉄忠 研究員(国際学部 国際地域学科)
近江 加奈子 研究員(国際学部 国際地域学科)
岡本 郁子 研究員(国際学部 国際地域学科)
背景
離島や中山間地域をはじめとする条件不利地域では、人口減少や高齢化、経済基盤の脆弱性といった多様な構造的課題に加え、自然災害など突発的な問題がより大きな影響を及ぼします。そのため、地域住民のウェルビーイング(幸福感)の維持・向上が困難となるケースが少なくありません。近年、こうした地域の持続可能な発展を目指し、地域住民の幸福実現に向けた多様な取り組みが行われています。これまでのウェルビーイング研究では、主観的幸福と客観的幸福を区別し、幸福の要因を統計的・数量的に分析するアプローチが多く蓄積されてきました。しかし、これらの定量的研究だけでは、地域固有の状況や実践の深い理解に限界があります。
目的
本プロジェクトは、「起業」「還流」「食」「スローな暮らし」の四つの視点から、条件不利地域における地域実践に焦点を当て、地域の課題と可能性を明らかにします。また、質的・量的データを組み合わせて分析することで、持続可能なウェルビーイング向上のメカニズムを解明し、その知見を地域政策や支援プログラムに活かすことを目的としています。
主な活動
まずは、島根県海士町、宮城県気仙沼市、イタリア・カンパネラ州ポッリカなど、特徴的な取り組みを実践している地域を対象地域とします。これらの地域で、住民インタビュー、生活実態の聞き取り、地域行事の参加観察など、多角的な定性調査を軸に進めていきます。
Pollicaの町中
海士町