SURF(Smart Urban Solution Framework)イニシアティブ
:開発途上国大都市における効率的な都市マネジメントに関する研究
志摩 憲寿 研究員(国際学部 国際地域学科)
城所 哲夫 客員研究員(株式会社アルメック)
志摩 憲寿 研究員(国際学部 国際地域学科)
城所 哲夫 客員研究員(株式会社アルメック)
背景
現在、開発途上国における都市部では、急激な経済成長に伴い、無秩序な都市化やモータリゼーションが加速しており、なかでも、二輪車を含めた私的交通への依存の進行により、公共交通と徒歩を基本とする都市の形成には大きな困難が伴います。
このような課題に対し、当センターでは特に都市内の私的交通保有者に着目した交通行動を分析することで、都市交通計画、都市交通マネジメントへの新たな視点を切り開く研究を行ってきており、一定の成果を得ています。
目的
従来の途上国における公共交通利用に関する研究の視点に加えて、徒歩に対する選好や意識が私的交通への依存傾向と大きく関係するという認識の下で、徒歩および短距離移動に関する意識および行動と、私的交通依存傾向に関する現状とその関係の把握を複数都市において行うことで、途上国での公共交通計画および都市開発への示唆を得ることを目的としています。
主な活動
・JICAにて実施されたパーソントリップ(PT)調査結果より、短距離移動における私的交通に依存した交通行動についての分析(~2022年度)
・上記の分析対象地のうち3カ所(マニラ、ホーチミン、ダッカ)におけるアンケート調査(2022年度)
・開発途上国の都市計画全体を対象とした、新たな視点での都市マネジメント手法についての研究「SURF(Smart Urban Solution Framework)イニシアティブ」(2023年度~)
今後の計画
今後も定期的な勉強会を続け、「スマートシティ型都市開発・マネジメント統合プラットフォーム」の提示を目指します。なお、SURFについては、将来的に「サステナブルな都市の輸出への展開」(和泉ら、2017)に寄与することも目指しています。