川越図書館で開催された応用化学科企画行動型展示「化学物質過敏症・香害・SDGs/香害ってなあに?」展では、多くの方が「不安虫ステッカー」を手に取って、展示に対する感想を寄せてくださいました。参加者が能動的に学び、考えるきっかけを提供できた展示企画となりました。
展示の様子は2024年7月31日付朝日新聞デジタルでも紹介されました。展示へのご参加、ありがとうございました。
白山図書館での展示に続き、本展示企画でも香害や化学物質過敏症についてのわかりやすいパネルやステッカーをご提供くださった「過敏症・香害を正しく知る委員会」(当該患者と家族からなるパネル制作の主体)に心より御礼を申し上げます。
このページでは、寄せられた179のメッセージの中から、主だったメッセージを掲載します。こちらの掲載にあたっては、文意を崩さないことに配慮して加工させていただいていること、複数名のメッセージ内容を合わせて加工させていただいている場合があることを付記します。
-みなさんと同じ大学生の化学物質過敏症患者です。正しい認識が増えて、空気のバリアフリーにつながっていけたらうれしい。
-患者のひとりです。1人でも多くのひとに知ってもらうことで、事態の改善につながると思う。
学生も身近に感じてくれました
-普段、化学物質に囲まれて研究をしているが、化学物質による害についてはあまり深く考えることがなかった。多くの方が被害に遭っていることを知り認識を新たにした。
教育現場を心配する声 子どもたちの将来を考える人から
-給食着は無視できないし、人間関係に影響する。今のまま使い続けなければならないのか、メーカーも社会も考えなければと思う。
-この展示内容を、未来ある子供達に伝えなければと思った。まずは自分ができることから、一歩ずつ始めてみたい。
公共の場での対策に思い至る方
-学校現場、病院や福祉施設の無香料化も進んでほしい。
香料を包むマイクロカプセルへの不安、気づき
-今回の展示で、香料を包むマイクロカプセルがマイクロプラスチックの一種だと初めて知った。使い手としては、無香料という選択をしていくしかなさそうだ。香水には、マイクロプラスチックが入っているのだろうか。
-マイクロカプセルや香害のことを初めて知った。化学物質過敏症になると大変だと思うので、多くの人に知ってもらいたい。
対策を考え始めた方
-化学物質過敏症というものが、ここまでアレルギーのように過敏に反応するものであるとは知らなかった。どの香りに反応してしまうのかしっかり調べ、ある程度規制をかける必要がある。
花粉症と同じく、誰もが罹りそうな怖さを感じた方
-生まれつきの感覚過敏な方だけでなく、花粉症の様に、誰でもある日突然過敏症になることにとても驚いた。
-「化学物質過敏症」が、発症することでこれ程までに制限を受けるというのは知らなかった。すれ違う人々の香りが苦手なので、人の多いところは、なるたけ避けてきたが、同じ悩みの方が多いことに気づいた。服がいい香りがするからと柔軟剤を選んできたが、まずは一歩、無香料を選ぶなど活動を始めたい。
-香害に苦しんでいる方のメッセージを実際に読んで、逃れられない深刻なものであることを知った。過敏症でない私でさえ、電車など人ごみで匂いがきついので、過敏症の方の生きづらさを想像できる。身近に過敏症の方がいらしたら、配慮したいし、もし私から発信できることがあれば協力したい。
-化学物質過敏症について初めて知った。気付かず他人を苦しめてしまっている事実、こわくなった。今後、化学物質の使用についてよく考えたい。日常的に使っているシャンプーや洗剤が原因で、10人に1人が化学物質過敏症とは。生活を見直すきっかけになった。
-香害のことは初めて知った。柔軟剤や洗剤に入っている香料は、プラスチックで体に悪影響を及ぼすことを知り、今までの考え方を改めることができた。ショックであり、今後の購入商品を変えていきたい。
-そんなに苦しんでいる人がいるなんて、知らなかった。マイクロカプセルが、マイクロプラスチックの原因になっているのも驚き。洗剤を選ぶ時に注意してみたい。
-マイクロプラスチックがこんなに多くの物に含まれているとは知らなかった。普段使っている物から少しずつ気を付けていきたい。
ー香りの成分が悪いのに、「合成洗剤=悪」みたいなSNSを見かけてモヤモヤしていたが、この展示を見て対策をしなければと思った。被害を受けている人もそうでない人も社会全体でもっと知るべき問題だと思った。
理解者、味方は確実に増えた
-日常生活でにおいはあまり気にならなかったので、香害のことを知れてよかった。もっと気配りができたら良い。
本当にイイことなのか振り返る方
-柔軟剤が健康に影響をおよぼすことを知ってびっくりした。「ずっと香る」のはいいことだと思っていた。
患者からの声を受け止めた方
-患者さんからの手紙を読んで、大好きな幼稚園へ登園できない理由がニオイにあることにおどろきと悲しさを感じた。いい香りだなと時折変えている洗剤ですが、今回のことを機に、少し考えてみようと思った。
必要なのは?
-「優しさは想像力」この言葉は、心にとどめておきたいものだ。