ページ作成日:2021年11月19日
第5回のWeb展示は「写真」です。
近年扱いやすいデジタル一眼レフやコンパクトなミラーレスカメラなどが出回り「写真」を趣味にしている方も多いかと思います。またスマートフォンのカメラの画質もあがり、日々の生活の中で手軽に写真を楽しめるようになりました。
ちなみにカメラ付き携帯電話は2000年にJ-フォン(のちボーダフォン、現ソフトバンクモバイル)が販売したのを契機に、大きく普及していきました(※1)。今から20年も前なのですね。
そんな「写真」は撮って・見て・加工して…といった多様な楽しみ方を有しています。もちろん日々の記録的な写真も後から見返した時、大いに私たちを楽しませてくれます。
しかし「テクニック」を身に着け「思った通りの写真」が撮れるようになると、美術品を作り出すように更に深く写真を楽しむことが出来ます。
実は図書館ではそんな「写真テクニック」について収めた本を多く所蔵しております!構図や光の入れ方等、撮影時に役に立つスキルが満載です!
末項のリストをご参照ください。
その他の写真資料として、図書館ではテーマごとに写真を集めた「写真集」も多く所蔵しています。
今OPACで「写真集」と検索したところ2649件がヒットしました(2021年11月現在)。写真集は学術的な価値なものから、眺めて楽しめるものまで色々な形があります。
…ただし「写真集」は本のサイズが大きいものもあるので、借りる時は少しお気をつけください!
そんな多種多様な写真集の中でも、今回は1枚の写真が世界を変えることがある「報道写真集」を紹介します。
…そんな気軽に楽しめる「写真」ですが、「撮影したその後」も非常に重要になっていきます。
ちょうどこの原稿を掲載した(2021年11月)に、映画「MINAMATA―ミナマタ―」が公開されています。映画「MINAMATA―ミナマタ―」は主演であるアメリカのスター俳優であるジョニー・デップが水俣病を撮り続けた写真家「ユージン・スミス」を演じています。
ユージン・スミスには代表作であり、水俣病を象徴する1枚として世界的に評価されている「入浴する智子と母」という写真があります。この写真は、水俣病により体を侵された娘を浴槽の中で抱きかかえ、慈愛に満ちた目で娘を見つめる母親の姿を写したものです。
しかし現在「入浴する智子と母」は1998年から「封印」されています。封印はご両親の「智子を休ませてあげたい」という意向からです。
なぜご両親が写真に写っている娘を「休ませてあげたい」と表現したのか…
封印までの経緯や智子さんのご家族の思い、写真の著作権者であるユージンの妻であったアイリーン・美緒子・スミスさんの思いなど、本や新聞など様々な資料で「写真への思い」が綴られています。下記にその一部を紹介していますので、気になったタイトルがあれば手に取ってみてください。なお映画では封印されていた「入浴する智子と母」が公開されました。
写真は撮影者・被写体、そして「写真を見る人」がいることを忘れてはいけません。そして時に写真は人の人生を、良くも悪くも、変えることがあります。
今は簡単に「写真」が撮影できて、Webで「写真」を世界中に公開することができます。
だからこそ、大切な被写体の一瞬を切り取った1枚は、真心を込めて残していきたいですね。
「報道写真」「ユージン・スミス」を扱った所蔵資料は、末項のリストをご参照ください。
最後に写真のマナーについて書かれた本を紹介します。
「この写真の使い方、大丈夫かな?」と思った時に参考にしてみてください。
写真マナーについて
(※1)"携帯電話", 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, https://japanknowledge-com.stri.toyo.ac.jp , (参照 2021-11-19)
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