テレビ・雑誌で紹介されたエレキテル

平賀源内は1776年にオランダ語の通訳から譲り受けた壊れたエレキテルの修復に成功しました.これが日本人の手による最初の電気機械です.その後,源内の弟子の森島中良が1787年に「紅毛雑話」を出版し,制作方法が広く知られるようになり,いろいろな人がエレキテルを制作し,記録を残しています.


大坂(大坂)の橋本宗吉(橋本曇斎)はエレキテルを使っていろいろな実験を行い,日本で最初の電気実験の本である「阿蘭陀(オランダ)始制エレキテル究理源」にまとめ,出版しました.橋本宗吉の実験として有名なものは,下に示す「百人赫(ひゃくにんおびえ)」です. 橋本宗吉の実験として有名なものは,下に示す「百人赫(ひゃくにんおびえ)」です.

★この2つの画像は東京電力株式会社 電気の史料館から使用許可をいただきました.

左図:大勢の人が「直列に」手をつないでいます.右端の2人はふすまの金属部分に手を触れています.

犠牲者(?)はどう見ても100人もいませんが,百人赫の「百」は「多い」というニュアンスで使われているのでしょう.

右図:ふすまの反対側ではエレキテルを操作しています.エレキテルの電極(注1)はふすまの金属部分に接続されています.

操作をしている人がスイッチ(左手に持っている棒状のもの)をONにすると左図の人々が感電してびっくり(赫)します.

注1:発生した電気をたくわえるライデン瓶で,瓶の内側の金属棒と,瓶の外側に貼った金属箔がそれぞれ電極になります.

私(西村)が復元したエレキテルでは,これと同様の実験を行い,鳥取大学の学生数十名を同時に感電させることに成功しています.


★復元したエレキテルは以下のテレビ番組,書籍で紹介されました

日本テレビ「世界一受けたい授業」#77(2007年6月9日放送),#405(2018年7月28日放送)

フジテレビ「全国一斉!日本人テスト」#49(2009年7月2日放送)

フジテレビの舞台裏

(株)学研 大人の科学編集部 季刊「大人の科学マガジン」Vol.22 平賀源内と江戸の科学,稲妻大特集号(2008年)

★この画像は 株式会社 学習研究社 から使用許可をいただきました