発掘調査では、動物の骨や貝殻、種等の自然遺物も出土します。それぞれを動物遺存体(骨・貝等)、植物遺存体(種等)等と呼んでいます。動植物遺存体は、人の食べた食料の残滓であったり、周囲から自然に紛れ込んだりしたものです。これらの分析から、当時の食生活や周囲の自然環境がわかります。
動植物遺存体は、地中にある間に腐食していきます。そのため、どこでも発見されるわけではなく、土中に水分が多く含まれる状況でなければ、大体は失われてしまいます。極めて貴重な資料と言えます。
桶形プラスチック容器の中には、1mm~5mm程の目の細かい金属製のザルが複数入っています。この中に土壌を入れて、上から水を流し土を洗い落とします。この作業により、土中では見逃してしまうような細かな陶磁器破片や動植物遺存体も回収できます。魚骨はほとんどがこれにより回収しています。
武家屋敷地区第14地点では、魚骨等の細かい骨や種等のほかに、昆虫遺体も確認できました。これらの昆虫は専門家の森勇一先生にご協力を依頼し、その内容を把握することができました。
(撮影:森勇一)
(参考)動物・海産物を描いた江戸時代の資料
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繪本深山鹿 獸物之圖/作者不明(狩野文庫5/16641/1)
海幸/石壽観秀國[編] 勝間竜水画(狩野文庫 伊6/605)