2022年 研究活動 まとめ
個人&研究グループ
本年度の個人の業績は以下のとおりでした.
査読付き論文 4本
査読付き国際会議論文 11本
招待講演 5本
コーパス 6個
受賞 2件 (+ 学生の受賞 10件)
競争的資金 11件
企業との共同研究 8社
プレスリリース 2件
研究グループは以下の体制でした.
staff 2名 (助教,特任助教)
アノテータ 1名
博士課程学生 4名 (内,高道の主指導は3名)
修士課程学生 8名 (内,高道の主指導は5名)
研究生 1名 (内,高道の主指導は1名)
インターン生 3名 (内,高道の主指導は1名)
今年の思い出
学生の国際コンペティション参加 & 2度の世界一
VoiceMOS challenge 2022, ICML ExVo 2022 のそれぞれで,学生の提出した音声AIシステムが世界最高評価を獲得した.こういうコンペティションにおいて教員が表立って出来ることはそう多くないが,だからこその立ち回りを(失敗も多々ありながら)勉強できた.
学生の相互連携が活発になってきた
コロナ対応が収まりつつあるのと学生の成長が相まって,私が何かしなくても勝手に成長してくれるシーンが多くなった(指導をサボっているわけではない).特に,博士後期課程学生(&進学予定者)が教員ばりにコメントしてくれるので非常に助かっている.博士前期課程の学生もおじけず先輩の研究に質問してくれる.
松任谷由実さんとのコラボ
研究室発ベンチャー Parakeet と一緒に,松任谷由実さんの新曲をお手伝いした.この年になっても親に「なんの仕事をやっているか分からん」と言われ続けて来たが,やっと説明できるようになった.雲母社様,東映様には大変お世話になった.音楽はすごい.
過去の共同研究成果のヒット
以前に関わった共同研究成果が大きくヒットした(らしい).社会に大きく貢献できたことを実感.(会社名を出してよいかわからないので,一応社名は伏せます)
東北方言音声の復元プロジェクト
東北方言の昔話音声のプロジェクトを始めた.この歳になると,昔の人の情熱にひどく感動させられることが多くなり,自分の役目がその情熱を未来に紡ぐことだと考えるようになった.このプロジェクトは,その第一歩である.あと,昔話は無限に聞いてられるのでオススメ.
コーパス活動 > 論文活動
コーパス作成活動を相変わらず続けている.技術が発達し続ける昨今で,新たなデータ資源と技術価値を生み出すことは大事だと思うので,今後も続けていく.コーパスは作るのに論文を書かないから研究業績に反映されないのが残念なところ.
タスクとミーティングとスライド作成の発散
今年の並列タスク数はやばかった.学生と共同研究者に負担をかけてばかりでした.これがボトルネック特徴量の気持ち.
来年に向けて
来年はいよいよ東大7年目である.一昨年から少しずつ進めてきているが「教員がいなくても回るグループ運営」をもっと推し進めていきたい.流石に自分の体力的な問題もあるし,それをこなせる程度に学生とグループが成長してきたと思っている.
あと,来年はタスク量を減らそうと思っている.脳のエフォートが分散しすぎている.
来年度の研究グループは,同分野研究グループの中でも国内有数の規模になる予定である.研究グループの研究の中心は博士後期課程学生なので,彼ら・彼女らはこれからも光り続けてほしい.博士前期過程学生は,(研究の道に進むかは別として)研究の在り方・考え方を学び続けてほしい.学生が成長できるよう裏方で支えていこうと思う.