◆Excel~絶対参照と相対参照~◆

第7回 絶対参照と相対参照

1.相対参照と絶対参照

下のようなドル単位の価格(A列)を、円単位の価格(B列)に換算することを考えよう。 1ドル=112円とすると、B2セルには =A2*112 のような数式を書くことになる。 これをB6までオートフィルすると他の価格も換算できる。 このとき、オートフィルされた数式は、行番号の部分が自動的に1つずつずれる。 このような参照の仕方を「相対参照」という。

さて、レートは変動するからいつでも1ドル=112円にはならない。 たとえば、円高になり105円になったとすると、B2セルの数式を書き直し、オートフィルするという操作をしなければいけない。 そこで、1ドルが何円かを別のセルに書いておき、=A2*B8 のように書けばよいことを思いつく。 しかし結果はうまくいかない。

理由は B3以降の数式が間違っているからである。 たとえば B3セルの数式は =A3*B9 になっているが、B9には何も書かれていない(=0)。 これは相対参照によって行番号が自動的にずれたためである。

そこで、いつでも B8セルが参照できるように、「絶対参照」を用いる。

このようにすると、B8セルを書き換えるだけで、すべての換算が可能になる。

 

参照のしかた

A7 相対参照。列も行も相対的にずれる。

$A$7 絶対参照。列も行も固定される。

$A7 列のみ絶対参照。行は相対的にずれる。

A$7 行のみ絶対参照。列は相対的にずれる。

上のドルから円への換算では、B$8 のように行番号だけ固定した。 これは下方向のオートフィルなので、列アルファベットはもともと変化しないからである。 もちろん、この場合は $B$8 のように両方を固定してもよい。

【便利な機能】 数式を記入するとき、セルを記入または選択した直後に F4キーを押すと、押すたびに、 A7 → $A$7 → $A7 → A$7 のように入れ替わる。

2. 問題

 

 

1. 関東地方全体に対する各都県の人口の割合、同じく世帯数の割合、同じく面積の割合を パーセンテージで求めよ。

 

2. シート4に20×20の掛け算表を作成せよ。