論理学上級 II @京都大学研究科横断型プログラム

[2月4日更新] たくさんの参加、ありがとうございました。タイポだけいくつか修正したレジュメ→[PDF]

[2月2日更新] レジュメをアップロードしました→ [PDF]

京都大学の研究科横断型プログラム(Bタイプ特別開講型)の一環として「論理学上級II」という講義を行います。

「学修証」をもらうための受講申し込みはすでに終了していますが、申し込みをしていない学生さん(学部生含む)や外部の方も参加を歓迎します。

内容は「様相論理」と「関連性論理」のモデル論と証明論を、主に「推論主義・証明論的意味論」の視点から理解するというものです。

時間があれば、わたしが専門としている「否定的様相」についても話ができればと思っています。

「上級」と付いていますが(わたしがやることですので)数学的にはそれほど難しいものではありません。

真理値表の計算ができて、様相論理の可能世界意味論についても何となく聞いたことはある、くらいの方であれば十分です。

以下に、シラバス[PDF]の内容を一部改変しつつ転記します。

[日時] 2017年2月3日(13:00-18:00), 4日(13:00-16:15)

[場所] 京都大学・総合研究2号館・南側地下1階・第9講義室(地図の34番) 建物西側の入り口から入ってください。

[授業の概要と目的]

様相論理や部分構造論理をはじめとする非古典論理は、「ある命題から別の命題が帰結するとはどういうことか」「論理結合子とは何か」といった論理学の基本的な問いに対して、新しい、啓発的な視点を提供してくれる。本授業では、様相論理および部分構造論理の一種である関連性論理のフレー ム(可能世界)意味論と証明論(シークエント算)を概観するとともに、これらの形式的成果に体現されている論理観につい て、ダメットの証明論的意味論やブランダムの推論主義的意味論など、論理学の哲学における議論を参照しつつ考察する。

[授業計画と内容]

1. 様相論理のフレーム意味論とシークエント算

2. 論理定項とは何か:明示化と反映

3. シークエント計算の証明論的意味論

4. 関連性論理のフレーム意味論とシークエント算

5. 様相演算子としての否定

[参考書] 購入したり読んできたりする必要はありません。

H. Wansing, Displaying Modal Logic, Kluwer Academic Publishers, 1998. (Ch.1-3)

G. Restall, Introduction to Substructural Logics, Routledge, 2000. (Ch.2,3,11)

この講義の1週間には矢田部俊介さんによる「論理学上級I (シラバスPDF)」が開講されますので、合わせての受講をおすすめします。

※当初「論理学上級I」は1月27,28日に予定されていましたが、2月10,11日に変更になりました。