2020年度 CAPE公開セミナー「論理学上級II:証明論的意味論入門」

今年度も「論理学上級」をやらせていただくことになりました。

昨年度はコロナ禍でのオンライン講義の「はしり」のような形でやったので感慨深いですね。

今年度もオンラインで行います。よろしくお願いします。

追記:各コマごとに配信URLを分けることにしました。お手数ですが下記ご覧ください。

追記:講義紹介動画を作りました。ほとんど内容はないですが笑 配信の雰囲気はこんな感じになると思います。

CAPE公開セミナー「論理学上級II:証明論的意味論入門」

スケジュール

3月27日(土)、3月28日(日) 各日10:30-12:00、13:00-16:30

参加方法

以下のURLでYouTubeライブ公開設定で配信します。申込み無し、もちろん無料です。

(1) 3/27 10:00-12:00 https://youtu.be/L-QTeRV2NAg

(2) 3/27 13:00-14:30 https://youtu.be/NkSCuNpzx5Q

(3) 3/27 15:00-16:30 https://youtu.be/cY4IXQTRnCk

(4) 3/28 10:30-12:00 https://youtu.be/1Jn0jZH6lI8

(5) 3/28 13:00-14:30 https://youtu.be/31veuiRSPNI

(6) 3/28 15:00-16:30 https://youtu.be/FleI03nfjvw

各コマごとの時間は目安と考えてください。大きな変更があれば、YouTubeの概要欄・コメント、ツイッターなどでお知らせします。

授業概要

証明論的意味論は、(モデル論ではなく) 証明論によって、論理演算子の意味と推論の妥当性の規準を定めようとする論理的意味論の一分野である。ポイントになるのは、自然演繹における「証明の正規化」やシークエント計算の「カット除去定理」という重要な定理をどう解釈するかであり、それが(モデル論とちがった)どのような啓発的な視点を与えてくれるか、である。この講義では、この分野の哲学における元締めとも言えるマイケル・ダメットの議論をベースに、証明論的意味論の基本的な枠組みを紹介し、余裕があれば私自身の見解についても少しお話ししたい。

受講対象者

哲学・論理学・言語学・計算機科学などを専門とする大学院生以上を想定していますが、どなたでもご参加いただけます。前提知識としては、(1)自然演繹を使って証明を書いたことがある、(2)古典論理と直観主義論理のちがいについて聞いたことがある(排中律とか)、の2点くらいとします。今回はこれまでとちがってテクニカルな議論は少なめ、哲学的な議論が多めになりそうですのでご了承ください。

目次(暫定)

【1日目】

1. 自然演繹と証明の正規化

2. 意味論を作る:分子論と調和

3. 演繹推論の正当化

【2日目】

1. シークエント計算とカット除去定理

2. 双側面説

3. 論理的多元論へ

参考文献

M. ダメット『真理という謎』、藤田晋吾訳、勁草書房、1986年.

M. Dummett, The Logical Basis of Metaphysics, Harvard University Press, 1991.

また最近、一般向けのエッセイやインタビューで、ダメットの証明論的意味論に関係することを(一見そうとはわからないような形で)書いたり話したりしています。ご参考までに。

https://the.kyoto/article/c71813b2-772e-4022-8eae-63649ee91eb4

http://hotozero.com/feature/kyodaitalk_16/

https://takuro-logic.hatenablog.com/entry/2020/03/27/223330

CAPEページ

http://www.cape.bun.kyoto-u.ac.jp/capes/ws/