常微分方程式
担当 平地 健吾 (hirachi@ms.u-tokyo.ac.jp)
このページでは常微分方程式の講義メモをのせます。
参考書は
稲見武夫著 常微分方程式 岩波書店 (物理学者によるテキスト)
柳田英二,栄伸一郎著 常微分方程式論 朝倉書店 (数学者によるテキスト)
S. Ahmad, A. Ambrosetti: A Textbook on Ordinary Differential Equations, Springer
UTokyo students can download the e-book via UTokyo Wifi. This course covers Chapters 1-7.
場所:108教室(補講も同じ)
時間:木曜1限 8:30--10:15
講義日程:4/6, 4/13, 4/20, 4/27, 5/11, 5/18, 5/25, 補5/30火1限,
6/8, 休6/15, 6/22, 6/29, 休7/6, 7/13
●4月6日の講義1
・自然法則の微分方程式としての表現の例(自由落下、人口、Logistic方程式、空気抵抗のある落下、バネによる質点の運動)
・原点中心の円の微分方程式、半径 r の円の微分方程式
●4月13日の講義2
・先週紹介した微分方程式の解法(変数分離形)
・常微分方程式の一般形
・正規形の常微分方程式の解のリプシッツ条件の下での存在と一意性(1未知関数の1階方程式の場合)
・逐次近似による解の構成方法と一意性の証明(逐次近似の説明まで)
●4月20日の講義3
・逐次近似による解の構成方法と一意性の証明(続き)
・リプシッツ条件下での解の存在と一意性(連立1階方程式の場合)
・高階の常微分方程式を一階の連立方程式に変換する方法
・高階の常微分方程式の解の存在と一意性
・(省略) 解の初期条件とパラメータに関する微分可能性
●4月27日の講義4
・初等的解法:変数分離形と同次形
・1階線形常微分方程式の解法(定数変化法)
・完全微分方程式の導入
●5月11日の講義5
・関数の外微分と1形式
・1形式が完全であるための必要条件
・1形式の線積分;完全形式の閉曲線での積分は0
・平面上では閉形式は完全であることの証明
・穴があいている領域では閉形式は完全とは限らない
・星形領域では閉形式は完全であることの略証
・積分因子の定義
●5月18日の講義6
・積分因子の定義と計算例
・リプシッツ条件下での大域的な解の一意性の証明
・一意性をもちいて変数分離型の常微分方程式の解法を見直す
・包絡線の方程式(省略)
●5月25日の講義7
・2階の定数係数常微分方程式の解法
・2階の定数係数常微分方程式の解法の続き:基本解が解空間の基底であることの証明
・複素変数の指数関数の導入
・線形代数を用いた2階の定数係数常微分方程式の解法(微分作用素の固有値)
●5月30日の講義8
・解の無限大での挙動
・2階の定数係数常微分方程式の解法の続き:非斉次項をもつ場合
・Wronskianの満たす微分方程式
・特別な形の非斉次項をもつ場合の解法
●6月8日の講義9
・強制振動の方程式の解の挙動(共鳴)
・高階の定数係数常微分方程式の解法(斉次方程式の基本解の求め方)
・ロンスキアンの例
・レポート問題を配布しました(提出の義務はありません;期末で50点とれば合格).
●6月22日の講義10
・高階の定数係数常微分方程式のロンスキアン
・変数係数の常微分方程式の解法(逐次近似で解が大域的に存在することを示す)今日は斉次方程式の場合.
●6月29日の講義11
・非斉次方程式の場合も定数変化法で解ける
・定数係数の一階線形方程式系の解は行列の指数関数を用いて表示できる
・行列の指数関数の計算方法
・定数係数線形方程式系の解の無限遠での挙動と固有値の関係
●7月13日の講義12
・ラプラス変換
講義が順調に進んだので7/18火曜の補講は行いません。