2013年06月09日■長泥懇談会@長泥コミュニティセンター

(まげねえどう! ながどろ 第4号より)

平成25年度長泥行政区懇談会記録 6月9日(日)長泥コミュニティセンターにて

出席者:飯舘村村長、副村長、教育長他3名

環境省2名、復興庁1名、東京電力4名他説明側合計18名

長泥地区民他関係者約70名

《主な質疑応答、意見交換の内容》(抜粋)

Q.農地客土について、長泥の地質は石が出てくるため5cmと言わずその3倍くらい盛土してほしい。

A.表土の剥ぎ取りは5cmで、その後の客土(盛土)は、5cmが規定である。(環境省)

Q.除染をして何年後に戻れるのか、また、戻れないのかはっきりしてもらわないと一歩も前に

踏み出せない。我々が決断できないのは国が決断していないからなので、具体的な数字を教えて欲しい。

A.年間の放射線量の積算量が、20mSv以下(毎時3.8μSv)が基準で、それ以上の場合は

避難継続であり、年間の放射線量の積算量を5mSv(毎時1.0μSv)まで下げるのが目標である。(復興庁)

Q.一度除染しても線量が下がらない場合は、下がるまで何度でも除染を繰り返すのか。

A.一度除染をして基準値まで下がらなかった場合、すぐに除染を繰り返しても効果が

得られないというデータがあるので、何年か過ぎないと、効果は期待できないので

続けて除染を繰り返すことは、現段階では考えていない。(環境省)

Q.26年度から本格除染が始まるということなのであれば、それを確約して欲しい。

帰宅困難区域だから一番最後ということでは困る。

A.帰宅困難区域については、モデル除染をしてから本格除染を行うので、

26年度はモデル除染を行う予定である。(復興庁)

Q.なぜ農水省と環境省による2回のモデル除染が必要なのか。一回で十分ではないのか。

A.内閣府でのモデル事業で、50mSv以下の区域の除染の仕方が分かったので、

居住制限区域以外の地域は24・25年度に本格除染を始めることになった。

また、高線量の地域については除染の仕方が分からなかったので、高線量モデル事業を

やってから、本格除染を行うということを12月にもお話しした。しかし、本当に申し訳ないが、

長泥以外の地区の除染が遅れており、そっちで手いっぱいだ。農水省のモデル事業だけでは

ダメなのかということだが、8月に全体のスケジュールを見直すことになっている。

Q.溜め池が宅地の10m以内に入っているのだが、その溜め池も除染してくれるのか。

A.水には放射線をさえぎる力があるので、除染計画の中には入れていなかったが、

水が抜けているようなものに関しては、現場を見せて頂き、どのように対策させていただくか

考えることになる。宅地から10m以内にある溜め池についても、水が張ってあるものは

今はできないが、乾いているものは、現場を見させていただき、除染をする。(環境省)

Q.外部に移住を考えている人を、いつまで村民として扱ってもらえるのか。

A.特例で、二重住民票的な考え方が適用されている。村としても、復興計画ではその考え方で

やっていきたいと思っている。ただ、将来的に、住民票を移したということになると、

個人と村の相談になるのではないかと考えている。(村長)

Q.不動産、財物に関する賠償に関して、再建価格評価でなくて固定資産税価格評価で

やっているのは、あまりに低価格であり、査定がおかしいのではないか。

A.変電所の建設用地などは電力会社が買い取るので、別の場所に家を建て替えるということになり、

再建評価になるが、今回被災された土地は買い取るわけではなく、再び居住できるように除染をしたり

避難にかかる賠償をさせていただいているので、ご理解いただきたい。

また、古い家の方が不利にならないように、平均新築の単価に土地面積を掛けるという方式も

国と東電の間で相談させていただいている。(東京電力)

Q.1.5m以上の法面ははぎ取り除染を行わないということで、地区の人たちもだいぶ不満を

持っている。どういう見解から、1.5m以上の斜面ははぎ取り除染を行わないのか。

A.森林では落ち葉をかいて、その下の腐葉土も少しとっている。しかし、土まで全部はぎ取ると、

雨が降って崩れてきたりすることがあるので、そこは見極めながらやっていく。

法面については、今はすぐにお答えすることはできないが、具体的な場所を伺いたいと思う。(環境省)

Q.帰宅困難区域における東電の賠償について、戻れるくらいになるまでの間補償してくれるのか。

A.帰還困難な放射線量の積算値の場合は、賠償補償(金額は多少異なるかも知れない)を

継続します。(東京電力)

Q.東電の賠償審査では、何が通ったのか、何が却下されたのか分からない。

希望者には、審査結果に関する明細書を送ってほしい。

A.書面での個別詳細説明は、困難なので電話連絡で対応している。(東京電力)

以上