飼料資源科学研究室では、動物の行動から分子の挙動まで幅広く解析しています。今年度、マウスの光遺伝学用の装置を立ち上げます。また、マウス行動観察装置の開発なども行っていますので、はんだごてを握ったり、プログラミングすることもあります。
いま研究室で主に行っているのは下記のテストです。防音室で実施可能です。共同研究などでその他の行動テスト(記憶・学習など)をご希望の方はお気軽にご相談ください。
○オープンフィールドテスト・・・新規環境のおける活動量を計測します。不安傾向が強いと活動量が低かったり、フィールドの中央部に出て来なかったりします。
○強制水泳テスト・・・うつ様行動を評価します。被検物質の抗うつ作用の有無を評価するときに使います。
○尾部懸垂テスト・・・これもうつ様行動を評価します。
○高架式十字迷路テスト・・・不安様行動を評価します。被検物質の抗不安作用の有無を評価するときに使います。
○Y字迷路テスト・・・作業記憶(短期記憶)を評価します。被検物質の作業記憶への影響を評価するときに使います。
○社会的相互作用テスト・・・マウス2個体間の社会行動を評価します。うつ病モデルである社会的敗北モデルマウスは、このテストでストレスへの感受性を判定します。
○巣作り行動テスト・・・圧縮した綿の巣材を与えて、巣の作製過程を評価します。社会的敗北モデルマウスは、巣作り行動に失調が見られます。
○チューブテスト・・・2頭のマウスをチューブの両端から入れて、おしくらまんじゅうさせて優劣を評価します。
○新規物体認識テスト・・・新規物体を認識できるか(既存物体を記憶しているか)を評価します。通常はオープンフィールドBOXを使いますが、我々はY字迷路も使ってます。
○ホームケージ活動量、飲水量、摂食量計測・・・活動量、飲水量、摂食量を経時的に自動計測できます。
○ショ糖嗜好性テスト・・・ショ糖水への嗜好性を評価します。ストレスモデルマウスではショ糖への嗜好性が低下することがあります。
○ガラス玉覆い隠しテスト・・・不安や強迫性障害を評価します。
○発声解析・・・マウスの鳴き声、すなわち超音波、可聴音の発声を解析できます。
生化学や分子生物学の一般的な手法はほぼ実施可能です。RNAseq、メタゲノム、メタボロームなどの網羅的解析は共同研究で行っています。
○タンパク質・核酸電気泳動
○ウエスタン・ブロット法
○PCR法およびリアルタイムPCR法
○抗体、DNAアレイ
○RNA-seq解析
○メタボローム解析
○ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィーによる各種分析
○分光光度計、蛍光光度計による各種分析(ELISAなど)
○各種細胞培養(神経細胞など)
凍結切片、パラフィン切片など作成して組織観察も行います。病理診断などは共同研究者と行います。
○ゴルジ染色
○蛍光免疫組織化学
○HE染色