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⑥安倍首相はどのような内容の憲法に変えたいと思っているのでしょうか。

安倍首相は、どういう内容で国民に憲法改正を訴えたいのかという肝心の問題を隠したまま、とにかく憲法改正をしたいと訴えています。自民党が野党のときの2012年4月に公表した「日本国憲法改正草案」をぜひ検討してみてください。これが改憲を求めている人々の本音です。

そこには、「天皇を戴く国家」と国民主権の形骸化、国防軍や軍事審判所の設置など「戦争する軍事大国」をめざす9条改憲、天賦人権条項の削除、「公益及び公の秩序」による人権制限、国民の義務・責務の大幅な導入など、普遍的な立憲主義とは相容れない驚くべき内容が提案されています。

しかしながら、このような本音を正面からは訴えず、緊急事態条項の新設、財政健全化条項の導入などを突破口にして、参議院選挙後に改憲問題を発動しようとしているのです。

本丸は隠しておいて、人々が賛成しそうな内容を手始めにして、とにかく改憲に着手する。その後に9条改憲という正面突破をはかるという二段階の戦略がとられています。

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