kenpou ans 1-15

⑮改憲すると日米同盟はどう変わるのでしょうか。

世界的戦略の中で日米同盟を考えるというアメリカの基本的姿勢は変わらないと思います。

自民党の改憲案は、一方では天皇を戴く国家、つまり、大日本帝国憲法下のような強い日本を夢見ているようです。他方、安倍首相は集団的自衛権の行使容認で軍事的に日米同盟を強化しようとしています。

そうした安倍首相の思いとは別に、アメリカにもさまざまな考えの人がいます。アメリカは日本を守ってくれると信じている日本人が多いかもしれませんが、尖閣諸島の領有権についてなど、アメリカは中立を守りたい、日本がする戦争に巻き込まれたくないと考えている人も多いようです。

新しい「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」では、米軍の日本防衛への関与がこれまでより後退していることが原文の英語から読み取れますが、外務省の翻訳ではそれに気づかせないような日本語になっています。

アメリカは世界的戦略の中で自国の国益を考えて動くので、改憲で軍国主義的な動きを見せると、アメリカは中国と接近して、日本の孤立化が進められるということになるかもしれません。米軍が日本に駐留するのは日本の軍国化を防ぐためだという「瓶のふた(=日米安保条約)論」がアメリカにはあります。

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