kenpou ans 22404

④漫画(p.29) に「どんなに危険な結社や宗教団体でも簡単に解散させられないんだ」とありますが、そういう危険な結社や団体を規制するために憲法を変える必要があるのですか。

いいえ、憲法を変えなくても規制できます。

この漫画が言う、人権で擁護されているため危険であっても解散させることができない、ということは事実ではありません。実際漫画の中でも言っているように「犯罪行為は刑法で」取り締まることができますし、法律で認められた手続きを踏めば結社や宗教団体を解散させることは可能です。

この漫画もp.29で「簡単には解散させられない」と言っているように、それを認めています。つまり、この漫画は、解散はさせられるけど「簡単ではない」から「簡単にできるように」現行憲法の改正が必要だと主張しているわけです。簡単にできるようにするためには、捜査・裁定・解散執行という手続きを一元化して行う方が効果的です。つまり、国家権力をある程度集中させることが必要になってきます。

改憲を主張する側が何をできるようにしたがっているのかを考え、そのために何を変える必要があるのかを考えると、改憲によって失うものが見えてきます。もし憲法を権力の集中が可能なものに変え、「危険な結社や宗教団体でも簡単に解散させられる」ようにしたら、国家にブレーキをかける方法が1つ確実になくなります。それは非常に怖いことだと思います。

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