第45回広島社会心理学研究会
日時:2025年7月19日(土)15:00-18:00
場所:広島大学東広島キャンパス フェニックス国際センター MIRAI CREA 大会議室 ※いつもと会場が異なります
会場へのアクセス (最寄のバス停は「大学会館前」です) → https://miraicrea.hiroshima-u.ac.jp/#cb_6
発表者:樫原 潤 (広島大学 )
題目:心理ネットワークアプローチが切り拓く心理療法の未来
発表概要:
心理ネットワークアプローチは,様々な心理現象や構成概念を「多様なコンポーネントが相互作用して維持されるシステム」として捉え直し,心という複雑系の理解・予測・制御に役立てることを目的としている。心理療法研究の文脈で提唱されたこのアプローチからは,ネットワーク科学の様々な理論を駆使した数理シミュレーションや,横断・縦断双方のデータに対応した統計解析手法など,新規性の高い刺激的な研究手法が生み出され続けている。本発表では,心理ネットワークアプローチの概要を紹介するとともに,発表者自身がこれまで携わってきた研究の成果を共有し,今後の研究計画について議論する。「大学生を対象とした質問紙調査で得た横断データ」から「心理療法の臨床試験で得た縦断データ」に至るまで,多様なデータを分析してきた経験を積極的に還元することで,オーディエンス一人ひとりの創造性を刺激していきたい。
「45回目を迎えるこの広島社会心理学研究会で,さて自分はいったい何を発表したものか…」と考えるなかで,「社会心理学に寄せた話は必要最低限にして,臨床心理学者としての興味関心に振り切ったトークを思いっきりやる」という暴挙に出ることを思いつきました。学問って本来そんなきれいに細分化できるものじゃないですし,なんでもかんでも楽しんでしまえばいいのです。どんな専門の方でも,お気軽にお越しください。一緒に面白がりましょう!