● 傷などの急性痛は局所が治れば痛みは消えます。
一方で慢性痛は、痛んでいる局所に問題があるのでなく、
脳に原因があるのでないかと最近の調査で言われいます。
なので、痛む箇所をマッサージや鍼、麻酔注射などの局所治療を施しても効果がないことが
多いのです。私自身がそうでした。
慢性痛の発症原因は不明ですが、心因的、情動的からくるものではないかと言われています。
「パーキンソン病のように脳内伝達物質が異常を起こしている。
また、精神的なものが脳に作用し、脳の神経回路が異常を起こし、本来、痛みを抑える物質が機能しなくなり、
必要以上に痛みの信号を出し続け、痛みに対して常に脳が過敏に反応し続けている。」
と言われています。
~脊椎損傷後の痛みなど、直接的な原因が脳とは関係がない慢性疼痛患者もいらっしゃいます。
ですので、ここではあくまで私のような発症原因(病気や事故、怪我でない)が不明、
また原因病名不明の疼痛患者が抱く痛みと脳の関係性を、以下、私なりに考えてみました。~
・・・私の場合ですと、起床時やリラックスしている時、または好きなことで体を動かしてる時は痛みをほとんど感じません。
それは脳で考えることなく行える、すなわち脳が沈静しているから痛みが起こらないと思います。
しかしそれ以外・・・同じ体勢でいるときの勉学や仕事、話し合い、体を動かす中でも考えながら力作業などする時は、
ガスコンロで背中をあぶられてるような灼熱痛が一気に起こります。
病院の精密検査をしても体のどこも異常が見当たらない。薬や外科治療を施しても全く効果がない。
以上のことから、脳が深く思考している時に激しい痛みが起こるということが、客観的にわかってきました。
思考時に、脳内の異常が一気に増幅するのだと思われます。痛みが火だとすると、思考はまさに油です。
痛みを感じない時はどういった時か、もう少し掘り下げていくと・・・
例えば命の危険を感じた際は痛みを感じなくなると思います。
今の医者と話し合ってる内容では、例えばライオンが目の前にいたとすると、
襲われて死ねかもしれない恐怖の方に全意識が向き、その時は痛みを感じない。
実体験の話をすると、ノンブレーキで自転車で猛スピードで下っている時や、ノロウイルスにかかって
嘔吐している時は、全ての意識がそちらに向いてる(向かざるえない)ので、その時は痛みを感じません。
以上のことから、痛みを感じる時 感じない時、脳が大きく関与していると考えられます。
講演会でもこのようなことが少しずつ論じられています。・・・
しかし、「慢性疼痛の原因は脳」については賛否両論です。
ほとんど解明されていないので「慢性化した痛みの根本は全て脳にある」
と言いきれません。否定的な声も多いです。
脳に固執するのでなく、脳と身体、双方からのアプローチが必要でしょう。
そしてなにより、賛否の議論だけがひとり歩きしないよう、
患者の臨床試験を行い証明する必要があります。
※ここでの慢性痛は何かの怪我、病気をしてから痛み出したものを
指しているのでなく、昨日まで全く何ともなかった身体で突然、
体のどこかが痛み出し、いつになっても治らない
慢性化した耐えがたい体の痛みを指しています。
「慢性疼痛の原因は脳」への否定的な意見の中、
セロトニン・オキシトシンが原因なら解釈できるとの声明も~ >
〇 急性痛と慢性痛の違い
ぐっどばいペイン若園代表より参照