3.3 災害の危険がある場所を見たい

明治以前に田・川底・湿地だったところ⇒地理院地図

1)地理院地図を開き、左上の機能→情報追加/ベースマップ切替、を選ぶ。

2)主題図→明治期の低湿地を選ぶ。

3)住所等で検索する。

凡例は、明治期の低湿地の右側の i ボタンを押すと吹き出しが表示されるので、凡例を選ぶと別ウインドウで凡例が表示される。

盛土や埋立をしたところ⇒地理院地図

1)地理院地図を開き、左の「地図の種類」で、土地の成り立ち・土地利用→土地条件図→数値地図25000を選ぶ。

2)住所等で検索する。

凡例は、数値地図25000の右側の i ボタンを押すと吹き出しが表示されるので、凡例を選ぶと別ウインドウで凡例が表示される。

一見平らな住宅地だが、実は谷を埋めていたところ⇒重ねるハザードマップ

1)重ねるハザードマップを開き、住所等で検索し、検索結果から選ぶ。

2)すべての情報から選択を選び、大規模盛土造成地を選ぶ。

東日本大震災のとき、慶應のキャンパスでいちばん被害が大きかったのは、震源からいちばん遠いSFCでした。

図書館の本がぜんぶ棚から落ちたり、隣の校舎との連絡通路がズレたりしましたが、原因は「谷埋め型盛土」でした。

多摩丘陵が谷埋め型盛土だらけで、ガクブル… 

地下の泥の深さ(東京都区部のみ)⇒都市域の地質地盤図

氷河期の利根川(古江戸川)は、いまの中川あたりを流れていました。川沿いは深い谷になりました。

縄文時代に地球温暖化で関東平野はほとんど海底に沈みました(縄文海進)。

海底には泥が積もりましたが、谷にはたくさん積もります。

弥生時代に海面が下がり、泥が積もって平らになった海底が地上に出ました。これが現在の東京下町の低地。

見た目はずっと平らだけど、むかし谷だったところには泥がたくさん積もっています。

つまり、同じ下町低地でも、場所によって地盤の弱さに違いがあります。

1)都市域の地質地盤図を開き、「平面図の選択」で「沖積層基底面」を選ぶ。

2)「不透明度」を下げる。

岩盤=スポンジケーキ、泥層=クリーム、とすると…

・都区部の下町は、スポンジの上にクリームがたっぷり載っていて、その上に家が建っている

山の手はスポンジの上に直接家が建っている

…という感じ。

3)「平面図の選択」で「東京層下部」を選ぶ。

山の手でも、目黒川・野川沿いはスポンジの間にクリームが挟まっている

…ことが発見されました

氷河期は時期によって水没する範囲が違うので、こうなったみたいです。

東京都区部以外の沖積層基底面の深さは、↓の地質図Naviの「5万分の1地質図幅」に、こっそり描いてあるよ。

地質図⇒地質図Navi

1)地質図Naviを開く。

2)拡大する。

3)「凡例表示」を押し、マップをクリックすると、凡例が表示される。

4)左ウィンドウの「5万分の1地質図幅」を選ぶと、詳細な地質図や断面図が表示される。

沖積層基盤等深線(≒泥が積もっている深さ)も表示される。

shp・kmlファイルをダウンロードしたいときは、日本シームレス地質図でメッシュを選んでね。

危険な土地に住む人の増加⇒重ねるハザードマップ

災害リスクが高いところでも、家を建てることが許可されているから、危険な土地に住む人が増えているよ! 

1)重ねるハザードマップを開き、住所等で検索し、検索結果から選ぶ。 

2)「災害種別で選択」を選ぶ。 

3)「洪水浸水想定区域」の「解説」ボタンを押し、透過度を上げる。 

4)いちばん下の「全国最新写真」を選ぶと、現在の航空写真が重なる。 

5)さらに、「すべての情報から選択」→写真から、昔の航空写真を選ぶ(地域によっては一部の年の写真がない)。 

6)「洪水浸水想定区域」を選んで上にドラッグ(マウス左ボタンを押したまま移動)すると、昔の航空写真の上に重ねられて表示される。 

7)昔の航空写真をクリックしてON/OFFし、昔といまの航空写真を見比べ、建物の増え方を見る。 

狭い道路が多いところ(東京西部)

1)狭い道路率

住宅地・商業地の100mメッシュの幅員3m未満道路率です。

好きなところをWeb GISで拡大できます

狭い道路が少ないのは、計画的に開発された市街地のようです。

・1950年以降の16ha以上のニュータウン・土地区画整理など

1945年以前の鉄道会社による開発地 

数値地図(国土基本情報)、国土数値情報:都市地域土地利用細分メッシュデータ、都市開発協会(2003),「民営鉄道グループによる街づくり一覧」より作成

2)駅1km圏の狭い道路率

駅1km圏の狭い道路率の平均値です。

好きなところを拡大できます

狭い道路が多いのは、1970年以前に市街化された(DIDが拡大した)地域のようです。

DID(人口集中地区)の拡大の推移

数値地図(国土基本情報)、国土数値情報:鉄道データより作成 

狭い道路(全国)

1)地理院地図Vectorを開く。

2)地名で検索

3)左ウィンドウの編集ボタンを押す。

4)「道路」の左の▶を押す

5)「市区町村道・その他」の左の▶を押す

6)「3m未満」の右のえんぴつボタンを押す

7)「線色」のボックスを押し、色を選ぶ

8)☓ボタンを押す

9)マップ右下のスケールが50m~300mになるように、+ーボタンで拡大縮小する

10)幅3m未満道路に色がつく