合併症について
この病気特有の合併症について。
肝性脳症
肝臓は通常1回の通過によって門脈内の約80%のアンモニアを除去しているといわれ
門脈欠損、体循環シャントでは大量のアンモニアなどの有害物質が肝臓をバイパスし、
それらに敏感に反応する中枢神経に影響を与え脳症が起きる。(*1
小児においては脳症の程度と血中アンモニア値には相関性が低く、
他の物質のほうが脳症の程度と相関するといわれている。(*1
しかし、先天性門脈欠損、体循環シャントが成人後、比較的高齢で発見されるケースもあり、
この病気での脳への影響はわからない部分が多いようです。
参考文献
*1)小児科 Vol.51 No.3 2010年 341頁 「高アンモニア血症と門脈異常」