Praha Tramvaje 

(プラハの路面電車)

プラハの街は、母なる川モルダウに育まれたチェコの首都である。

赤い屋根が連なるプラハの街は美しい。。

私は、その街を駆け巡るかわいいレトロな路面電車に惹かれてしまった。

路面電車大国のプラハでは、タトラ社の路面電車が多く走っている。タトラ社は旧共産圏における路面電車を多く製造していたようである。その中でもT3という車種は、おそらく世界で一番多く製造された車種ではないだろうか。

もう古いデザインではあるが、これがなんともかわいいわけである。僕は23系統に乗って一番前に陣取って、プラハの街を旅する至極の時間を味わっている。

早速メインストリートにやってきた。昔からの石造りの建物が並び、美しい石畳を路面電車が走っていく。石畳の流れを見ているだけで幸せな時間だが、この歴史的保存地区を見逃すわけにはいかない。

そして、観光客が多いレストランでは、人気の路面電車を見れるオープンテラスがにぎわっているようだ。

そして細いプラハの街を路面電車が走るために建物の下をぎりぎりでくぐっていくタトラT3。ここは上り下りの路面電車が単線になるガントレットという部分で、プラハの街にはいくつかあるようだ。ワクワクしないわけがない。

ガントレットを抜けると、観光地から少し変わって、生活の営みが感じられる下町に入る。普段の生活があるにも関わらず、雰囲気は素晴らしい!

美しい街は続いていく。そして路面電車の赤いテールライトが美しさに花を添えているようである。

また歴史的な教会が多く存在し、この教会も名だたる教会なんだろうか。美しい音色が聞こえてくる。

私が一番好きなクラシック音楽が、チェコ出身の作曲家スメタナが作った「わが祖国」のモルダウである。チェコの第二国歌といわれる連作交響詩だが、その雄大な曲はいつも心に響いてくるのである。

チェコは音楽の街でもあるのだ。

夜も更けてきたようだ。建物の明かりが温かい。

歴史に翻弄されたチェコであるが、この美しい街が残り、人々の営みも受け継がれているのだろう。

僕のタトラT3はモルダウ川の橋を渡ろうとしている。

向こうに有名なカレル橋を見ながら、プラハの美しい街並みを堪能しているのだった。

Title:Praha Tramvaje   

Number: 17

製作期間:Jan 2021 - Nov 2021

--- NOTE ---

もともとクラッシック音楽の中で、大好きなスメタナのモルダウ。雄大な川の流れを想像させ、チェコの独立を支えるような曲が好きでした。そのプラハの街並みを見ると赤い屋根が続き、なんて美しい街並みなんでしょう。いつかはジオラマにしたいと思っていました。

この街を縦横に走っているのが路面電車ですが、この古くからあるタトラT3という路面電車のデザインが、東欧なんだけどヨーロッパをとっても感じるデザインな気がして大好きで大好きで。。


今回の作品は、路面電車を同じ位置で固定して、街並みのほうを回転させることにチャレンジしています。

ターンテーブルに街を乗せているのですが、下から固定した位置に磁石を置き、その上に常に固定されるようにタトラT3がいます。多少がたがたしますが、かわいいですよ。


モータが無い分、車両の中に空間があるので、ヘッドライトとテールライトのLEDを初めて仕込みました!

プラハのジオラマを作っておきながら言うのも何なんですが、訪問したことがないんですよねー

建物デザインはグーグルストリートビューでプラハを散歩しながら、気に入った建物をベースに上のようにスケッチしています。

これをくるっと巻けば町ができるのです。

ほらね!