Online School
2020年 休校期間中の本校の取り組み
休校期間における洗足学園小学校の基本方針
休校が決まり、真っ先に考えたこと、それは
「子ども達同士のつながり、子ども達と学校とのつながりを継続させる」
ということでした。もちろん、学びを止めないことも大切です。しかし、それ以上に大切なことは子ども達が毎日安心して生活できることです。そのために、まず、学校がすべきことはICTを活用して子ども同士をつなげることと考えました。
3月2日~
休校初日の3月2日から春休みまでの対応として、従来から使用している「ロイロノートスクール」を活用して、児童同士の関わりと規則正しい生活のサポートをすることにしました。
朝、登校と同じ時刻に朝の挨拶をし、日記を提出。その日の学習内容を確認して、自宅で学習するという方法でした。
ほとんどの学年・教科で2019年度の学習内容は終わっていたため、学習課題は春休みの宿題の前倒し等の復習だけでした。
10日間程度とはいえ、学年末の大切な時期です。オンラインですが、お楽しみ会を開いたり、卒業する6年生へのメッセージカードを作成したりもしました。
春休み期間は、時間をかけて、主体的に学んでほしいという思いから、教員から全学年の児童に向けた春休みの自由課題を出しました。
春休み中
「4月以降も休校が続くことになった場合、どうするか?」
「春休み中にどんな準備ができるか?」
オンライン授業には様々な方法がありますが、本校では「子ども達同士のつながりを大切にする」ことが一番の目的であるため、児童が友達と関われる方法での実施が大前提でした。検討を重ねた結果、数あるビデオ会議システムの中からZoomを選択し、準備を始めました。
オンラインでの授業方法の模索、教員向けの勉強会、保護者・児童向けのガイド作成、Zoomの脆弱性への対応、始業式・入学式の準備など、毎日情勢が変化する中、4月以降の対応策も二転三転四転五転…しました。
しかし、「入学式翌日から、1年生も含めて全学年で一斉にオンライン授業が始める」という目標に向かい、教職員のチームワークで乗り切りました。
4月8日~
2020年度が始まりました。
4月7日の入学式後に、1年生保護者にオンライン授業の受け方を説明し、4月8日から全学年でZoomを使った双方向型オンライン授業を開始しました。全ての教科で新しい単元を進めていくことになりました。
本校のオンライン授業は、通常の登校時刻と同じ8時30分開始です。この開始時刻を設定したことで、授業のある日は、これまで通り、規則正しい生活ができます。
通常登校時と同じように、朝の会、ラジオ体操、読書を行い、9時から1時間目が始まります。1コマが40分間で3コマの授業を実施しています。授業と授業の間には20分間の休み時間を設定しました。これは、Zoomへの接続に余裕を持たせたり、目を休めたりするためです。授業の後、帰りの会をし、午後は、午前中の学びを深め、定着させるための課題に取り組みます。
※6月1日以降、1コマの授業は45分間、休み時間は15分間に変更しました。
オンライン授業を受けるためのガイドブックを作成し、指針としています。
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オンライン授業の進化
教員も児童もオンライン授業に慣れてくると、授業がどんどん進化し始めました。
Zoomでの授業は教員の問いかけに児童が答えたり、児童からの質問に即答できることだけがメリットではありません。学校にいる時のようにグループに分かれて学習することも可能です。一人1台の端末を所有している学年ではスクールワークも利用して、学校にいる時と同じように共同作業も行っています。教室で向かい合って座り、一枚の紙にみんなで記入する・・・といった作業を、オンラインで実現できています。
たてわり活動、クラブ活動、委員会活動などの活動もオンラインで実施しています。児童からは「みんなとお弁当が食べたい」、「オンラインでも早く登校したい」、「放課後に残っておしゃべりしたい」という希望があり、それらも実現しました。学級委員選挙をした学級もありました。
できることはすべてオンラインで実施していますが、残念ながら以下の活動は実施できていません。
●校内の清掃活動 ●行事(たてわり遠足、学芸会) ●日常的な各委員会のお仕事(ウサギのお世話、図書の貸し出し業務、お昼の校内放送等) ●健康診断
オンライン保健室
長い休校期間となり、感染症に対しての不安が増大してしまったり、心が疲れてしまったりする児童がいることを踏まえ、オンライン保健室を開設しました。希望者は保健室の教員と1対1で時間をかけてお話することができます。
オンライン保護者会 オンライン個人面談
オンラインでできることは、オンラインで実施するというスタンスで、オンライン保護者会や、オンライン個人面談も実施しました。
新学期早々に、オンライン保護者会を実施しました。保護者会中、多くの児童が保護者の傍らで、Zoomの操作をしていたのが印象的でした。児童からは「初めて、保護者会の様子を見られました。」という声もありました。どのクラスも、保護者のクラス役員決めも行いました。
オンライン個人面談は、当初予定されていた面談日を1か月前倒しして実施しました。面談を早めたことで、オンライン授業中ならではのご相談を受けることができました。個人面談はできるだけ児童がそばにいない環境での参加をお願いしました。
分散登校開始後
本校では、6月3日より、一学年ずつの分散登校を開始しました。一学年ずつの登校ですので、登校しない学年は引き続きオンライン授業を実施しています。
登校する学年であっても、事情で登校することができない児童もいます。そのため、学校の様子をZoomでライブ配信し、登校している児童と、登校していない児童がつながるようにしています。
また、分散登校中はクラスの児童を2つの教室に分けて授業を実施します。そこにもICTを駆使し、教室が分かれていてもスムーズに授業ができるような工夫を実践しています。
保護者の皆様からの声
4月末にオンライン授業に関するアンケートを実施しました。
その結果、96.4%の保護者の方から「満足している」というお答えをいただくことができました。
こちらでもオンライン授業の様子を紹介しています