11. 評定表の利用 目次
11. 評定表の利用
Moodleでの各活動の評定はそれぞれの活動の中で行いますが、評定表ではそれらをまとめて閲覧することができます。また11.2節で説明するように、評定表にMoodle以外での活動も含め、Moodle内外での活動をまとめて評定することも可能です。
11.1 評点の集計と管理
各コンテンツでつけた評点の集計には、Moodleの機能「評定」で表示される評定表(評定者レポート)を活用します。また、設定タブに含まれる「評定表セットアップ」では評定表の設定を行うことができます。
なお、千葉大学Moodleの初期設定では学生に対して評定表を非表示としています。学生が各自の評定表(ユーザレポート)を確認できるように設定を変更する場合は、後述する設定変更を行ってください(「11.2 Moodle以外で行ったテスト等の評定管理」 参照)。ただし、評定表が非表示であっても、個別の活動(課題や小テストなど)の評点は、学生もそれぞれの活動のコンテンツ内で確認することができます。
評定表(評定者レポート)の表示
1.コース画面のコンテキストナビゲーションから「評定」をクリックすると、「評定者レポート」が表示されます。
ユーザおよび評定可能な活動の一覧が表示されます。また各活動の中で行った評定の結果が表示されています。
総計方法の選択
評定表の総計の計算方法を選択することができます。
1.コース画面のコンテキストナビゲーションから「評定」をクリックすると評定表が表示されます。
「評定者レポート」と記載されているボックスをクリックすると、評定者レポートに対する操作メニューが表示されますので、「評定表セットアップ」をクリックします。
2.評定表セットアップ画面が表示されます。
コース名(ここでは「2023-はじめてのMoodle」の行の右端にある「編集」をクリックすると、ドロップダウンのメニューが表示されますので、「設定を編集する」を選択します。
※このとき※欄には現在選択されている総計の計算方法が表示されています。
3.「カテゴリを編集する」画面が表示されます。
「総計」の表示の横のボックスをクリックすると、設定できる総計の計算方法が表示されますので、適切な計算方法を選択します。
選択可能な計算方法は
評点の平均値
評点の加重平均値
評点の単純荷重平均値
評点の平均値(追加点扱い)
評点の中央値
評点の最小値
評点の最大値
評点の最頻値
自然
※自然:評点の合計値
「空白の評点を除く」はチェックしないでください。ここをチェックした場合、計算結果には学生が受講・回答していない活動(受験していない小テストなど)が計算に含まれません。
《「評点の単純加重平均値」と「評点の平均値」》
「評点の単純加重平均値」では、加重平均をとる際の加重を各評定項目の「最大評点−最小評点」として計算します。
たとえば、評定項目A1,A2(最小評点:0,最高評点:100),評定項目A3(最小評点:0,最高評点:10)とした場合,A1,A2,A3それぞれの加重は100,100,10となります。
いまA1,A2,A3の評点をそれぞれ80,90,5とした場合の「単純加重平均値」での評点の比率は
((80/100)*100+(90/100)*100+(5/10)*10)/210≒0.8333
となるため、「コース合計」の満点を100.00としたときの「コース合計」は83.33となります。
一方、「評点の平均値」の場合における評点の比率は
((80/100)+(90/100)+(5/10))/3≒0.7333
となるため、「コース合計」は73.33となります。
学生が各自の評定表(ユーザレポート)を確認できるようにする設定
1.コース画面のコンテキストナビゲーションから「設定」クリックし、コースの設定画面を開きます。
「アピアランス」の項目から「学生に評定表を表示する」を「YES」に変更し、「保存して表示する」をクリックします。
2.学生のコース画面上でもコンテキストナビゲーションに「評定」が表示され、選択できるようになります。
3.コース内の自分の評点を一覧できる評定表(ユーザレポート)が表示されます。
11.2 Moodle以外で行ったテスト等の評定管理
中間テスト等のように、Moodle以外で行ったテスト等についても評定表を利用して評点を管理することが可能です。
設定
1.コンテキストナビゲーションの「評定」をクリックして選択し、表示されたボックスから「評定表セットアップ」をクリックして、「評定表セットアップ」画面を表示させます。
2.画面上の「評定項目を追加する」をクリックすると、「新しい評定項目」の設定画面が表示されます。
3.「新しい評定項目」画面で、「項目名」「最大(最小)評点」などの必要項目を設定し、「変更を保存する」をクリックして設定を保存します。
4.上記で入力した項目が評定表に追加されます。
評定の入力
評定表に追加した評定項目(ここでは中間テスト)への評点の入力を行います。
1.コース画面のコンテキストナビゲーションから「評定」クリックし、「評定者レポート」を開きます。
2.画面右上の「編集モード」をクリックして編集可能な状態にした後、新しく追加した評定項目の空欄に評点を記入します。評定の保存は、表の左下の「変更を保存する」をクリックします。評点だけでなくコメントも付ける場合は、空欄右上の歯車アイコン をクリックして表示された画面の「フィードバック」にコメントを書きます。
3.追加した評定項目の空欄に評点を記入します。
評定の保存は、表の左下の「変更を保存する」をクリックします。評点だけでなくコメントも付ける場合は、空欄右上の歯車アイコンをクリックして表示された画面の「フィードバック」にコメントを書きます。
4.画面右上の「編集モード」をクリックして編集を終了します。
評定全般の変更
評定表では、上記のようにして追加した評定項目だけでなく、Moodle内の活動に関する評点やフィードバックコメント全般について変更できます。ただし、評定表で評点やフィードバックコメントの変更を行ってしまうと、元々の活動のコンテンツ内でつけた評点やフィードバックコメントは上書きされ、以後、活動のコンテンツ内から入力できなくなりますのでご注意ください(評定表での変更が優先されます)。
11.3 計算式の利用
各評定項目の合計である「コース合計」の算出に計算式を利用することもできます。
1.コンテキストナビゲーションの「評定」をクリックして選択し、表示されたボックスから「評定表セットアップ」をクリックして、「評定表セットアップ」画面を表示させます。
2.「コース合計」の「編集」から「計算を編集する」を選択します。
注)計算式を利用して計算した値がコース合計の満点(画面では100.00)を越えることはありません。
3.計算式に使う項目に名前(IDナンバー)を付けます。
計算式に使用できる項目が表示されています。
項目の横にあるボックスに、計算に使用する名前を入力し、「IDナンバーを追加する」をクリックしてIDナンバーを保存します。
4.3.で登録したIDナンバーを利用して「計算」欄に計算式を入力します。
計算式は「=」で始まります。計算式ではIDナンバーを [[・・・]]で囲んで利用します。
「変更を保存する」をクリックして保存すると、評定レポートにある「コース合計」に変更が反映されます。
計算式の例
ここでは、課題01(Kadai01),課題02(Kadai02),小テスト01(Quiz01)を実施したとして説明します(括弧内はIDナンバーです。また、課題01,課題02の満点を100点,小テスト01の満点を10点,コース合計の満点を100と仮定しています)。
例1)単純合計の計算:
=[[Kadai01]]+[[Kadai02]]+[[Quiz01]]
注)計算結果は「コース合計」の満点を越えません。
例2)平均点の計算:
=([[Kadai01]]+[[Kadai02]]+[[Quiz01]]*10)/3
例3)小テスト01が満点のときのみ課題01と課題02の平均点を算出し、
小テスト01が満点でなければ0点とする場合の計算:
=max(min([[Quiz01]]-9,1),0)*([[Kadai01]]+[[Kadai02]])/2
利用できる主な関数
機能
書式
和
sum( 数値 1, 数値 2, ...)
平均
average( 数値 1, 数値 2, ...)
最大値
max( 数値 1, 数値 2, ...)
最小値
min( 数値 1, 数値 2, ...)
剰余
mod(数値, 除数)
べき乗
power( べき乗の底 , 指数 )
四捨五入
round( 数値 , 小数点以下の桁数 )
与えた実数以下での最大の整数
floor( 数値 )
与えた実数以上での最小の整数
ceil( 数値 )
平方根
sqrt( 数値 )
絶対値
abs( 数値 )
e を底とするべき乗
exp( 数値 )
円周率
pi()
各評定項目の評点を集計して「コース合計」を算出するための総計方法を選択します。千葉大学Moodleでは「評点の単純加重平均値」を初期設定としています。また「空白の評点を除く」を無効にしています。この場合、まだ評定されていない課題や学生が未実施の小テストなどの評点の付いていない項目はゼロ点として扱われます。