05. アンケートの利用 目次
5. アンケートの利用
ここではMoodleの標準モジュールである「フィードバック」を利用したアンケートの実施方法を紹介します。フィードバックでは多肢選択式のアンケートはもちろんのこと、自由記述のアンケートも作成することができます。
5.1 アンケートの作成
フィードバックの追加・詳細設定
編集モードの開始後、トピック内の「活動またはリソースを追加する」をクリックすると利用可能な活動・リソースの一覧が表示されます。それらの中から「フィードバック」を選択して「追加」をクリックします。
フィードバックの「名称」とその「説明」を設定します。
必要に応じてフィードバックの実施期間や実施方法(匿名、結果の表示)などの設定も行います。
A.フィードバック開始日時/フィードバック終了日時
「Yes」にチェックを付けることで、確認時点での回答期間を設定することができます。
B.アンケートの匿名/記名を選択
回答を匿名で行う場合は「匿名」、記名で行う場合は「ユーザ名を記録して回答と共に表示する」を選択します。
C.複数回答を許可する
匿名の場合は送信ごとに異なる回答として扱われますが、記名の場合は新しい回答で上書きされます。
D.分析ページを表示する
回答の集計結果を学生に表示する場合は「Yes」とします。学生は自らの回答を送信後、確認時点での回答の集計結果を閲覧できるようになります。
E.完了メッセージ
学生が回答を送信した直後の画面に表示するメッセージを記入します。
「保存して表示する」をクリックした後の画面
質問の作成
質問項目には、次の項目を追加することができます。
*質問文には文字制限255文字があります。
質問作成時に
追加可能な項目
内容
ラベル
説明等をラベルとして表示する際に利用します。
多肢選択
多肢選択の質問を作成します。
多肢選択(評定)
多肢選択の選択肢に評点を設けて、結果を平均点で表すことができます。ただしこの評点は、学生への評定に反映されるものではありません。
情報
回答時間:回答日時が表示されます。
コース:当該コースのコース省略名(授業コード)が表示されます。
コースカテゴリ:当該コースが属するコースカテゴリが表示されます。
改ページを追加する
新規ページを挿入します。
数値回答
与えた範囲の整数値で回答させます。
短文回答
入力する文字数を制限することができます。回答は1行のみとなり、改行を含むことはできません。
注)短文回答欄でreturn (enter) キーを押すと、意図せず回答を送信してしまう恐れがあります。自由記述欄の設置など、通常は「長文回答」の利用をおすすめします。
長文回答
複数行に渡る文章を記述することができます。自由記述欄を設ける際に利用します。
次に質問作成の手順について説明します。
1.コースのトピック内の活動・リソースから、フィードバックのアイコンをクリックします。
2.「質問を編集する」タブを選択します。
①「質問を追加する」を選択します。
②「選択」欄のボックスをクリックすると、③のように追加する項目を選択できます。
【多肢選択形式の作成例】
質問項目に「多肢選択」を選択した場合、次のように作成を進めます。
A.「質問」に質問内容を記入します。「必須」にチェックを入れると、回答を必須項目にできます。
質問文には文字制限255文字があります。
B. 質問に対する回答を記述します。1行に1つの回答を入力します。
C.「質問を保存する」をクリックして、作成した質問を保存します。
※「ラベル」は回答に依存した質問を作成する場合に利用します。(次頁「回答に依存した質問の作成」を参照)
「質問を保存する」をクリックすると、入力した質問のプレビューが表示されます。
質問を追加する場合は、質問の種類を選択して同様の作業を繰り返します。
回答に依存した質問の作成
フィードバックモジュールでは、質問の回答に依存してその後の質問を表示させることも可能です。ここでは例として、Q1の回答が「はい」ならQ2へ、「いいえ」ならQ3へ導く質問を作成します。
分岐元となるQ1の質問作成では「ラベル」を設定して、他の質問(ここではQ2やQ3)から参照できるようにします。また、分岐先であるQ2とQ3の質問作成では「アイテムに依存する」を利用して、Q1の回答によって質問が分岐するようにします。
5.2 回答結果の表示と分析
フィードバックのアイコンをクリックして表示される設定画面より、回答の集計結果や回答者ごとの回答を調べることができます。
回答の分析
回答を表示するには、設定画面にて「分析」タブを選択します。多肢選択回答では棒グラフとともに、選択肢に対する回答数とその割合が表示されます。また記述回答は、個々の回答内容が表示されます。なお、結果をExcelファイルにエクスポートすることが可能です。
1.「分析」タブを選択すると、回答の分析が表示されます。
2.「Excelにエクスポートする」をクリックすると、分析結果をExcelファイルとしてダウンロードすることができます。
個別回答の表示
回答者ごとの個別回答を表示するには、設定画面で「回答」タブを選択します。なお、フィードバックを実施している途中で「ユーザ名を記録する」の設定を変更した場合は、「非匿名エントリ」と「匿名エントリ」の2つが表示されます。
また、個別回答の内容は「CSVファイル」や「Excelファイル」などのファイルとしてダウンロードすることができます。
未回答者の表示(ユーザ名を記録する場合のみ)
ユーザ名を記録して利用する場合は、回答タブにて表示される画面で「未回答者を表示する」を選択することができます。このタブを選択すると、まだ未回答の学生を一覧表示することができます。
※ユーザ名を記録して利用する場合:アナウンスメントでアンケートを作成する際、アナウンスメントの「質問および回答設定」で「ユーザ名を記録して回答と共に表示する」を選択した場合
未回答の参加者が表示されるほか、回答を促す通知を送信することができます。
5.3 質問のエクスポート・インポート
コース内に同じフィードバックを複数設定したい場合(毎回の授業アンケートなど)は、コンテンツの「複製」機能(「14. インポート」参照)を利用することで簡単にコピーすることができます。
作成済のフィードバックを他のコースでも利用したい場合は、「質問のエクスポート・インポート」を利用して他コースにフィードバックを複製することが可能です。
質問のエクスポートとインポート
質問のエクスポート
「質問を編集する」で表示される編集画面で「質問をエクスポートする」をクリックします。
パソコンの「ダウンロード」フォルダに「feedback_〇〇〇.xml」というファイルが作成されます。
(〇〇〇は数字が入ります。)
質問のインポート
質問をインポートしたい、別のコースを開きます。
インポートしたいトピックに「フィードバック」を追加します。
質問をインポートしたい、別のコースを開きます。
フィードバックに名称を設定し、「保存して表示する」をクリックします。
質問をインポートしたい、別のコースを開きます。
表示されたフィードバックの画面で「質問を編集する」をクリックします。
「質問を追加する」と表示されたボックスをクリックして「質問をインポートする」を選択します。
インポートするファイルを指定します。先ほどエクスポートした「feedback_〇〇〇.xml」を指定します。
「ファイルを選択する」ボタンからファイルを選択するか、エクスプローラーから指定のボックス内にドラッグ&ドロップします。
古いアイテムを削除する:既存の質問項目をテンプレートファイルの質問項目で上書きします(既存の回答も消去されます)。
新しいアイテムを追加する:既存の質問項目を残したまま、テンプレートファイルの質問項目を追加します。
「正常にインポートされました」のメッセージが表示されれば完了です。
画面上に、インポートされた質問が表示されます。