04-2. 小テストの利用 -問題作成- 目次
4-1. 小テストの利用 -設定-
4-1.1 小テストの作成と設定
《「制限時間を経過した場合」の設定 》
評点の設定
問題の挙動の設定
レビューオプションの設定
4-1.2 問題の作成
多肢選択問題の作成
小テストのプレビュー
4-1.3 受験結果の確認
4-2. 小テストの利用 -問題作成-
Cloze(穴埋め問題)
多肢選択問題の作成時の説明同様、「追加する問題タイプを選択する」から「穴埋め問題(Cloze)」を選択し「追加」をクリックします。
Cloze問題では、文章中に空欄を設ける形で「多肢選択問題」「記述問題」「数値問題」を作成することができます。一問の中に複数の空欄を設けることができます。ただし、問題の作成では、「問題テキスト」に問題作成のためのコードを書き込む必要があります。
以下では具体例を示しつつCloze問題の作成方法を説明します。
多肢選択問題
■ 問題の形式
MULTICHOICE(またはMC.選択肢をシャッフルする場合はMCS)
選択肢がドロップダウンメニューとして表示され、メニューから正解を選択します。
MULTICHOICE_V(またはMCV.選択肢をシャッフルする場合はMCVS)
縦に選択肢が並びます。選択肢の横に表示されるラジオボタンを選択して解答します。
MULTICHOICE_H(またはMCH.選択肢をシャッフルする場合はMCHS)
横に選択肢が並びます。選択肢の横に表示されるラジオボタンを選択して解答します。
作成した問題を小テストで利用する際、小テストの設定でシャッフルを有効(「問題の挙動」>「問題内部をシャッフルする」をYes)にしても、「MC」「MCV」「MCH」を利用した場合には選択肢はシャッフルされません。選択肢をシャッフルする場合は「MCS」「MCVS」「MCHS」を利用してください。
書式
{1:MC:=正解の選択肢#正解のフィードバック~不正解の選択肢1#不正解のフィードバック1~不正解の選択肢2#不正解のフィードバック2…(以後繰り返し)…}
問題形式を表す記号(MCなど)はコロン(:)で囲みます。また「MC」の部分を作成する問題のタイプに合わせて「MCV」「MCH」「MCS」「MCVS」「MCHS」に変更してください。なお、選択肢は正解、不正解のどちらから記述しても構いません。たとえば正解を2番目の選択肢に書いた場合は次のようになります。
{1:MC: 不正解の選択肢1#不正解のフィードバック1~=正解の選択肢#正解のフィードバック~不正解の選択肢2#不正解のフィードバック2…(以後繰り返し)…}
記号の説明
記号の説明
〜
各選択肢を「~」で区別します。
=
正解の選択肢の先頭に付けて正解を表します。
#
フィードバック部分の始まりを表します(オプション)。
:MC:などの前の数字
評点の重みを表します(オプション)。問題中に空欄がひとつの場合、または複数の空欄がある場合でもそれぞれの評点の重みを等しくするときは、数字を省略することができます。
具体例
例1 インライン、評点の重み付け
平成{1:MC:~=21 ~22, ~23}年度に千葉大学{2:MCS: ~=Moodle #正解です ~Sakai #不正解です ~Blackboard Learn #不正解です}の運用を開始しました.
問題中に空欄が複数ある場合、それぞれの設点の重みを変更することができます。{1:MC: …}と{2:MCS: …}のそれぞれの評点の割合は1:2となります。
例2 選択肢を縦に表示
千葉大学で利用している学習管理システム(LMS)として正しいものを選択してください:
{:MCVS:~=Moodle #正解です~Sakai #不正解です~Blackboard Learn#不正解です}
例3 選択肢を横に表示
千葉大学で利用している学習管理システム(LMS)として正しいものを選択してください:
{:MCHS:~=Moodle #正解です~Sakai #不正解です~Blackboard Learn#不正解です}
例1、2、3の問題画面
記述問題
問題の形式
SHORTANSWER(またはSA、MW)
大文字、小文字を区別しない場合に利用します。
SHORTANSWER_C(またはSAC、MWC)
大文字、小文字を区別する場合に利用します。
書式
{:SA:=正解の選択肢#正解のフィードバック~%評点の割合%部分点の選択肢#部分点のフィードバック~*#表示されている選択肢以外のフィードバック}
部分点の選択肢は複数設けることが可能です。
記号の説明
%評点の割合%
部分点として与える評点の割合(%)を表します。%50%は半分の評点となります(オプション)。
*
表示されている選択肢以外すべてを表します(オプション)。
具体例
例4 記述問題:大文字小文字の区別なし
現在千葉大学で利用しているLMSをアルファベット6文字で答えてください:
{:SA:=moodle #正解です~%50%noodle#タイポです. Moodleが正解です~*#間違いです.Moodleが正解です}
例5 記述問題:大文字小文字の区別あり
千葉大学で利用しているLMSは{:SA:=Moodle}です.
千葉大学で利用しているLMSは{:SAC:=Moodle}です(大文字小文字を区別します).
例4、5の問題画面
数値問題
問題の形式
NUMERICAL(またはNM)
書式
{:NM:=正解の数値:誤差#正解のフィードバック#フィードバック}
記号の説明
正解の数値 : 誤差
誤差を表す方法です。たとえば「=73:2」とすると、正解は「73±2」となり、71から75までの値が正解となります。
具体例
例6
長方形の板の2つの辺の測定値が16.3 ± 0.1 cmと4.5 ± 0.1 cmであった.よって板の面積は{:NM:=73:2#16.2×4.4=7.1×10, 16.4×4.6=7.5×10であるので,73±2を正解としています.}cm2である.
例6の問題画面
ドラッグ&ドロップを利用して解答する形式の問題
解答時にドラッグ&ドロップを利用可能な問題には、「ドラッグ&ドロップテキスト」「ドラッグ&ドロップイメージ」「ドラッグ&ドロップマーカー」の3種類があります。
名称
説明
例
ドラッグ&ドロップ
テキスト
語句をドラッグ&ドロップで空欄に並べて解答する形式の問題です。
ドラッグ&ドロップ
イメージ
イメージまたはテキストを背景イメージの適切な空欄にドラッグ&ドロップして解答する形式の問題です。
ドラッグ&ドロップ
マーカー
テキストを背景イメージの適切な領域にドラッグ&ドロップして解答する形式の問題です。
テキストを指定された空欄にドラッグするのではなく、背景画像に設定された領域にドラッグします。
「一般」
「問題名」に問題名、「問題テキスト」に問題文を入力します。
問題文の穴埋め部分としたい場所に、[[1]]のように数字を[[…]]で囲んで穴埋め部分を作成します。
「選択肢」
問題文の穴埋め部分の選択肢を作成します。上記問題テキストの[[1]]の解答が選択肢1に対応しており、それぞれの数字が対応するようになっています(作成した穴埋め部分以上に選択肢を作成して誤答を作成することも可能です)。
「シャッフル」にチェックを入れると、表示のたびに選択肢をランダムにシャッフルして表示します。
「グループ」を利用して選択肢を異なるグループに分類すると、選択肢の適用される穴埋め欄の範囲を分けることができます。.
「無制限」にチェックを入れると、解答の際、その選択肢を何回でも利用できるようになります。
最後に「変更を保存する」をクリックして作成した問題を保存します。
ドラッグ&ドロップイメージ
「一般」
「問題名」に問題名、「問題テキスト」に問題内容を入力します。
「プレビュー」
背景イメージとして利用する画像ファイルをアップロードします。
画像ファイルアップロード前
画像ファイルアップロード後
「ドラッグ可能アイテム」
解答に利用するイメージやテキストを設定します。
「タイプ」では、「ドラッグ可能イメージ」または「ドラッグ可能テキスト」を設定します。
ドラッグ&ドロップテキストの場合と同様、「グループ」を利用して選択肢を異なるグループに分類すると、選択肢の適用される穴埋め欄の範囲を分けることができます。また「無制限」にチェックを入れると、解答の際、その選択肢を何回でも利用できるようになります。ドラッグ可能なアイテムの数だけ同様の操作を繰り返し、最後に「プレビュー」にある「プレビューをリフレッシュする」をクリックして、アップロードしたファイルを反映させます。
ドラッグ可能イメージを選択した場合は画像ファイルをアップロード(A)
ドラッグ可能テキストを選択した場合はテキストを記入(B)
「ドロップゾーン」
ドラッグ可能なアイテムを背景イメージのどの部分にドロップすると正解とみなすかを決めます。
まず「ドラッグ可能アイテム」からアイテムを選択します(❶)。次に、そのアイテムをドラッグ&ドロップする場所を指定します(❷)。場所の指定では座標の値を入力する必要がありますが、さきほど背景イメージをアップロードするときに利用した「プレビュー」で対象となるアイテムをドラッグ&ドロップして場所を決めることもできます(連動して自動的に座標の値が設定されます)。
プレビュー画面
最後に「変更を保存する」をクリックして作成した問題を保存します。
ドラッグ&ドロップマーカー
「一般」
「問題名」に問題名、「問題テキスト」に問題内容を入力します。
「プレビュー」
背景イメージとして利用する画像ファイルをアップロードします。
画像ファイルアップロード前
画像ファイルアップロード後
「マーカー」
解答時にドラッグ&ドロップするマーカー名を記入します。
マーカー数を「無制限」に設定すると何度でも利用することができますが、無制限以外に設定すると、そのマーカーは指定した回数しか利用できません。
「ドロップゾーン」
「プレビュー」の背景イメージを確認しながら、マーカーをドロップした際に正解とみなす領域を設定します。
領域の指定方法
・座標を「x,y」と表すと、xは横方向の位置、yは縦方向の位置を表します。
・領域は「円」「長方形」「多角形」の3つで指定できます。それぞれ次のように設定します。
円
x,y;r
x,yは円の中心の座標、rは半径を表します。
長方形
x,y;w,h
x,yは長方形の左上隅の座標、wとhはそれぞれ長方形の幅と高さを表します。
多角形
x1,y1;x2,y2;x3,y3; ... 以後、点の数だけ繰り返します。
x1,y1は1つ目の点の座標を表しており、多角形の場合、3点以上を指定する必要があります。
最後に「変更を保存する」をクリックして作成した問題を保存します。
4-2.1 問題の一括作成
Moodleでは、小テスト問題を一括作成する方法がいくつか用意されています。ここでは、小テスト問題をテキストファイルからインポートするフォーマットとして利用されている「GIFTフォーマット」の利用方法を説明します。
GIFTフォーマットでの問題の作成
GIFTフォーマットの記述方法は次のようになっています(個々の問題作成方法は改めて説明します)。
● 解答部分を「{解答部分}」のように「{ }」で挟んで表します。
● 個々の解答の後に「#」を挿入し、その後にコメントを記入すると、解答へのフィードバックとなります。
●「::問題名::」のように「::」で挟んだ部分が問題名となります。
●「//」で始まる行はコメントとして扱われます。
● 複数の問題を記述する場合は、それぞれの問題を空行で区切ります。
なお、GIFTフォーマットを用いる場合、テキストファイルの文字コードをUTF-8として保存する必要があります1)。GIFTフォーマットで問題を作成するときの問題形式ごとの違いを以下にまとめます。
多肢選択問題
正解を「=」、その他の選択肢を「~」に続けて記述します。
組み合わせ問題
選択肢を「=」、選択肢への対応を「->」に続けて記述します。
数値問題
正解を「#」に続けて記述します。
マルバツ問題
正しい場合は「T」、誤りの場合は「F」とします。
記述問題
正解を「=」に続けて記述します。なお、すべての正解を列挙する必要があります。
具体的な問題作成については、次ページの「GIFTフォーマットの例」を参照してください。
GIFTフォーマットの例
<数式を扱う際の注意点>
PHPとLaTeXの処理順序の関係上、上記の記号をLaTeXフォーマットで用いる場合は、これらの記号の前に「\(バックスラッシュ)」を付けて記述します。
「\(バックスラッシュ)」は、ご利用のPC環境により「¥(円マーク)」で表示される場合もありますが、その場合は「¥(円マーク)」のままでもご利用いただけます。
以下にGIFTフォーマットでの問題の作成例を示します。
GIFTフォーマットを利用した問題の追加
コーストップの右側に設置されている「管理」ブロックの「コース管理」から「問題バンク」>「インポート」と選択すると、外部で作成した問題をインポートするための画面が表示されます。
A.「Giftフォーマット」を選択します。
B.Giftフォーマットで作成した問題ファイルをMoodleにアップロードします。
C.A.B.で選択したファイルをインポートします。
4-1. 小テストの利用 -設定-
4-1.1 小テストの作成と設定
《「制限時間を経過した場合」の設定 》
評点の設定
問題の挙動の設定
レビューオプションの設定
4-1.2 問題の作成
多肢選択問題の作成
小テストのプレビュー
4-1.3 受験結果の確認