04-1. 小テストの利用 -設定- 目次
4. 小テストの利用
4-1. 小テストの利用 -設定-
Moodleの小テストでは、オンラインでの自動採点が可能です。自動採点により瞬時に解答状況の把握が可能なため、授業前に小テストの結果を確認した上で授業では正答率の低い問題について詳細な解説を行うといった利用も可能です。
Moodleでは右の表で示すように、さまざまな種類の問題を取り扱うことができます。オンラインでの自動採点形式を用いて学習者が自ら学習を進めていくことを想定すると、「多肢選択問題」「〇/×問題」「組み合わせ問題」のようにリストから選択する形式の問題や「Cloze(穴埋め問題)」などの利用が多くなると思われます。
4-1.1 小テストの作成と設定
編集モードを開始後、トピック内の「活動またはリソースを追加する」をクリックすると利用可能な活動・リソースの一覧が表示されます。それらの中から「小テスト」をクリックします。
設定画面が開くので、小テストの設定を行います。まず「一般」には実施する小テストの名称および説明を入力します。
A . 小テストの「名称」を入力し、「説明」に小テストの説明を記入します。
B.小テストの公開日時が設定できます(「Yes」をチェックすることで設定可能となります。以下同様)。
C.小テストの終了日時が設定できます。「小テスト終了日時」までしか解答することはできません。
D.「制限時間」を設定することで、上記の小テスト期間中に制限時間を設けた小テストを実施することができます。なお、小テスト終了日時を越えて解答することはできないため、学生が受験を開始したタイミングによっては設定した制限時間よりも実際の受験時間が短くなることがあります。
E.「制限時間を経過した場合」で、未送信の小テストの扱いを設定することができます。
《「制限時間を経過した場合」の設定 》
学生が小テストを受験中に小テスト終了日時(もしくは制限時間)を過ぎてしまった場合、小テストのページ(カウントダウンタイマーが表示されているページ)に滞在していれば、終了時点での解答が自動的に送信されます。一方、学生が小テストを未送信のまま受験中の小テストページを離れ(ログアウトしているなど)、そのまま小テスト終了日時(もしくは制限時間)となってしまった場合の小テストの扱いは「制限時間を経過した場合」で設定することができます。設定項目を下記に示します。
1 .「開いている受験は自動的に送信されます」を選択しますと、終了日時での解答が自動的に送信されます。
2 .「開いている受験を送信できる場合は猶予期間を設けますが、問題の解答はできません」を選択しますと「送信猶予期間」の設定ができ、その猶予時間内に学生は回答を送信することができます(新規の解答はできません)。
3 .「受験は制限時間内に送信される必要がありますが、そうでない場合はカウントされません」を選択しますと、小テスト終了日時を過ぎた時点で学生は解答を送信できなくなります(途中解答の分も送信されず、未受験扱いとなります)。
評点の設定
評点では「受験可能回数」や「評定方法」を設定します。「評定方法」は、受験可能回数が2回以上のときに設定します。
問題の挙動の設定
問題の挙動では「問題動作」を設定します。初期設定は、解答を送信することで正解やフィードバックを得られる「遅延フィードバック」です。設定後、画面最下部の「保存してコースに戻る」をクリックして設定を保存します。
「問題動作」の設定
遅延フィードバック(初期設定)
小テストの解答を送信した後に、正解やフィードバックが表示されます。
即時フィードバック
1問解答して「チェック」ボタンをクリックすると正誤判定され、正解やフィードバックが表示されます。間違っていても再解答できず、次の問題へと進みます。
アダプティブモード
1問解答して「チェック」ボタンをクリックすると正誤判定され、フィードバックが表示されます。誤答の場合は改めて解答することができます。ただし、間違えるたびにペナルティとして減点されます。
アダプティブモード(ペナルティなし)
1問解答して「チェック」ボタンをクリックすると正誤判定され、フィードバックが表示されます。誤答の場合は改めて解答することができます。再解答時のペナルティはありません。
複数受験インタラクティブ
1問回答して「チェック」ボタンをクリックすると正誤判定されます。不正解の場合はヒントとともに「再受験」ボタンが表示され、その問題を解答し直すことができます。再解答のたびにヒントが表示され、問題で設定されているヒントの数だけ再解答できます(「複数受験」にて設定)。ただし、間違えるたびにペナルティとして減点されます。
(CMB)
Certainty-Based Markingの略。解答時、受験者は解答に加えて解答の確信度を3段階から選びます。確信度が高いと正解の得点が高くなりますが、間違えた場合には大きく減点されます。
レビューオプションの設定
小テストのレビューにおいて、ユーザに提示する情報を設定します。
レビューを表示するタイミング
学生の受験最中
1問解答するごとに表示します(アダプティブモード、複数受験インタラクティブでのみ設定可能)。
学生の受験直後(2分間)
受験終了後(解答の送信後)2分以内に表示します。
学生の受験後、小テストがクローズされるまで
受験終了後の受験期間内(タイミングで設定した期間)に再度アクセスしたときに表示します。
小テストのクローズ後
「タイミング」で設定した受験期間の終了後、小テストへアスセスしたときに表示します(テスト終了日時を有効にした場合のみ設定可能)。
フィードバックの種類
個別フィードバック
学生の選択した解答に応じて表示されるフィードバックです。以下の2つのフィードバックに対応します。どちらも問題の編集画面にて設定可能です。
ひとつは問題における解答の選択肢に対して設定するフィードバックです。その解答を選択した際に表示されます。
もうひとつは問題の「総合フィードバック」で設定するフィードバックです。正解・不正解に応じて表示されます。
全般に対するフィードバック
問題の編集画面にある「全般に対するフィードバック」にて設定するフィードバックです。正解・不正解にかかわらず、受験後に問題ごとに表示されます。問題の解説を与えるときに利用可能です。
全体フィードバック
小テストの設定画面にある「全体フィードバック」で設定するフィードバックです。受験終了後に表示されます。学生の評点に応じてフィードバックを変えることができます。
4-1.2 問題の作成
ここでは「多肢選択問題」「Cloze(穴埋め問題)」「ドラッグ&ドロップを利用して解答する形式の問題」の作成方法を説明します。
コースに設置した小テストを表示すると、問題が追加されていないため「まだ問題が追加されていません。」と表示されますので、ここでは「問題を追加する」をクリックして小テストに追加する問題の作成・選択を行います。
多肢選択問題の作成
既に問題バンク(コースで作成した問題の保存場所)に問題が保存されている場合は、問題バンクから問題を選択したり、問題バンク内の問題をランダムに出題することも可能ですが、ここでは新規に問題を作成するものとして画面右下の「追加」から「+新しい問題」を選択します(作成した問題は問題バンクに保存されます)。
作成する問題のタイプを選択します。ここでは「多肢選択問題」を選択し「追加」をクリックします。
多肢選択問題の作成画面が表示されますので、「問題名」に問題のタイトル、「問題テキスト」に問題の内容を記入します。また「単一または複数解答?」では、単一解答の問題であるか、それとも複数解答の問題であるかを選択します。
「答え」では、選択肢を設定します。
A.選択肢に「解答」を記入し、その解答に対する「評点」を与えます。
B.解答に対する「フィードバック」を記入します。
C.単一回答では正解の評点を100%とします。複数解答の場合は複数ある正解の評点の合計を100%とします。
D.引き続き、各選択肢に「解答」「評点」「フィードバック」を設定します。
選択肢の入力欄は最初5つ用意されていますが、空白の選択肢は無視されます。また5択以上の問題を作成する場合は「選択肢5」の下にある「さらに3個の選択肢入力欄を追加する」をクリックして選択肢を追加してください。
小テストの設定時に「問題動作」で「アダプティブモード」や「複数受験インタラクティブ」を選択した場合、学生は1回の受験中に複数回解答することができます。その場合「複数受験」では、不正解時のペナルティとして1回間違えたときに減点される割合を設定可能です。画面ではペナルティが33.3%と設定されているため、1回間違えた後に正解すると0.67点となります。また連続3回不正解の後に正解してもマイナスとはならず0点となります。
*受験モードが「複数受験インタラクティブ」の場合は、ヒントの数だけ再解答が可能です。
画面最下部の「保存して表示する」をクリックして作成した問題を保存すると、編集中の小テストにいま作成した問題が追加されます。
小テストのプレビュー
作成した小テストは、画面右に表示されている「管理」>「小テスト管理」>「プレビュー」から確認することができます(ここでは2問を別々のページに配置しています)。
4-1.3 受験結果の確認
受験結果の確認として、受験者ごとに分類した受験結果一覧や受験結果の統計情報を利用することができます。
コースに追加した小テストのアイコンをクリックすると「受験件数」がリンクとして表示されます。それをクリックすると受験者ごとの受験結果一覧が表示されます。
A.受験結果を「CSVファイル」や「Excelフォーマット」などでダウンロードすることができます。
B.「受験をレビューする」をクリックすると、選択した学生の受験結果に対する詳細のレビューが表示されます。
一覧画面の「学生証番号」や「評点」といった見出し部分をクリックすると、クリックした項目について降順/昇順に並べ替えることができます。
以上は、小テスト右の歯車マークをクリックして表示される「受験結果」>「評定」からも確認可能です。こちらからは、「解答」「統計」「手動評定」なども利用することができます。
04-2. 小テストの利用-問題作成- に続く >